-囲碁とゲームを基軸にヒトとAIの新しい関係の構築に向けたクラウドファンディングの実施-
この度、ミュージックセキュリティーズ株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 中園 浩輝) が運営するクラウドファンディング「セキュリテ」にて、寄付型クラウドファンディング「Securite ACADEMIA」の新プロジェクト『囲碁とゲームが拓く人間とAIの新しい関係の構築』の募集を開始しました。
【ポイント】
*電気通信大学と日本棋院は2022年7月の覚書締結以降、「ゲーム情報学とAI技術を結びつける新しい授業」を開設するなどの連携関係を強化しています。
*具体的な活動としては、継続的な産学連携を通じて囲碁文化の発展に寄与するゲームAIによる大会、学術会議等のプロジェクトを行っており、今回、寄附による価値の循環を形成するため新たにクラウドファンディングを実施します。
*本クラウドファンディングでは、日本棋院及び日本を代表するプロ棋士の皆様が特典に参画し、囲碁文化と大学教育の架け橋となります。
【概要】
国立大学法人電気通信大学(以下「電気通信大学」)と公益財団法人日本棋院(以下「日本棋院」)は、2022年7月に覚書を締結し、様々なプロジェクトを通じてその関係を深めてきました。
この度、電気通信大学の「エンターテイメントと認知科学研究ステーション」(代表:伊藤 毅志教授)が中心となり、日本棋院と連携して推進しているゲームAI関連事業のため、電気通信大学の寄附事業として連携するミュージックセキュリティーズ株式会社とともに新たにクラウドファンディングを実施します。
日本棋院との連携に基づき、同棋院の「幽玄の間」におけるトップ棋士との特別指導碁など本プロジェクト限定の特典を用意します。
【背景】
チェス・将棋・囲碁といったボードゲームは、長年にわたり人工知能(AI)研究の発展を牽引してきました。中でもAlphaGoに代表される囲碁AIの登場は、深層学習技術の飛躍的進歩をもたらし、現在の生成AIブームへとつながる原動力となりました。
電気通信大学では、これまで以下のような継続的な研究プロジェクトを通じて、人間とAIの共存の可能性を探求してきました。
1.UEC杯コンピュータ囲碁大会の開催
2.Game AI Tournament(GAT)の開催
3.コンピュータ囲碁講習会の実施
4.囲碁棋士と囲碁AI開発者による定期研究会(年4回)
5.カーリング科学シンポジウムの開催
6.世界コンピュータ将棋選手権・AI電竜戦の後援
近年では、ゲームAIがトッププレイヤーの学習ツールとして活用されるようになり、「人間とAIの共進化」が現実のものとなりつつあります。一方で、囲碁AIの戦術的な欠陥が露呈し、アマチュアプレイヤーでもその弱点を突いて勝利する事例が増えています。また、将棋AIの世界では、先手勝率が7割に達するなど、AIの発展によって様々な問題が顕在化し始めています。
これらの現象は、「人知を超えたAI」の副作用として、AI社会の在り方を改めて問い直す重要な課題となっています。ゲームAIは、こうした問いを検証できる格好のテストベッドとして、ますます重要な役割を担っています。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/62054/47/62054-47-0f75830e0374f1bef175fa532436204d-889×539.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【クラウドファンディングの概要】
ゲームAI研究の発展に向けて、以下のとおりクラウドファンディングを実施します。
目標金額:10,000,000円
募集期間:2025年7月2日~9月30日
募集 WEB サイト:https://academia.securite.jp/donation/detail?c_id=34
【資金使途】
ご寄付いただいた資金は、本研究プロジェクトを推進するために、主に以下の6つの活動に活用させていただく予定です。
1.UEC杯コンピュータ囲碁大会の継続
2.Game AI Tournamentの継続
3.囲碁やゲームAIに関する授業の継続
4.囲碁棋士と囲碁AI開発者の定期研究会(年4回)
5.カーリング科学シンポジウムの開催
6.コンピュータ将棋に関する大会の後援、及び独創賞、新人賞等の提供
UEC杯コンピュータ囲碁大会の運営のためには、解説や審判でご協力いただくプロ棋士への謝礼、パンフレット、案内表示、看板等の印刷費、参加者への案内などの全体業務の補佐、会場設営やオンライン中継などの運営のための人件費、賞金・賞状などの費用、その他運営に関わる消耗品費用などに使わせて頂く予定です。今回のご寄付によって、この分野の若手技術者の育成を継続し、当該分野の発展に寄与していきたいと考えています。
電気通信大学では、日本棋院との連携により、2025年度から「囲碁とゲームAI」という新しい授業を開設しました。本研究プロジェクトへのご寄付は、こうした教育・研究活動のさらなる推進に活用させていただきます。
本研究プロジェクトを通じて、日本囲碁界全体の発展と、ゲームAI研究の推進に一層寄与してまいります。
【特典】
・一力遼棋聖(第5回電聖戦対局者)との「幽玄の間」における特別指導碁(寄附額300万円)
・一力遼棋聖の揮毫碁盤(寄附額50万円以上)
・上野愛咲美女流名人(第13回UEC杯解説者)の揮毫碁盤(寄附額30万円以上)
・一力遼棋聖のサイン色紙(寄附額5万円)
・上野愛咲美女流名人のサイン色紙(寄附額3万円)
・王銘琬九段(UEC杯審判)のサイン色紙+純碁セット(寄附額3万円)
・王銘琬九段との5面打ち指導碁(寄附額2万円)
・大橋拓文七段(UEC杯メイン解説者)の監修スマホアプリ(特別コンテンツ)(寄附額1万円)
ほか
【研究協力者(50音順)】
浅田麻菜(サイバー大学 講師)
飯塚あい(東京都健康長寿医療センター研究所 准主任研究員)
池田 心(北陸先端科学技術大学院大学 教授)
大橋拓文(日本棋院プロ棋士/電気通信大学 特任教授)
保木邦仁(電気通信大学 准教授)
中谷裕教(東海大学 准教授)
野嶋琢也(電気通信大学 准教授)
桝井文人(北見工業大学 教授)
松原 仁(京都橘大学 教授)
【電気通信大学の概要】
電気通信大学は、情報・電気・通信のみならず、物理工学、材料科学、生命科学、光科学、エレクトロニクス、ロボティクス、機械工学、メディアなど、理工学の基礎から応用まで、広範な分野での教育と研究を行っている理工系国立大学です。「UEC ビジョン ~beyond 2020~」を定め、私たちの考える未来社会をSociety5.0、すなわち諸問題を自律的、連続的に解決し進化する機能を内包する「共創進化スマート社会」と捉え、その実現に貢献し、本学自らも共創進化機能を持ち、発展し続けることを目指しています。
【日本棋院の概要】
日本棋院は、我が国の国技であり伝統文化である棋道の継承発展及び内外への普及振興を図るとともに、棋士の健全な育成を行い、囲碁を通して文化の向上に資することを目的として1924年に設立された公益財団法人です。棋士が参加する棋戦を運営し、多くのファンにその棋譜を提供することで囲碁の奥深さを伝えています。また、囲碁ファンの裾野を広げるために若年層から高齢者まで年齢や棋力に応じた棋書の発売、対局場の運営、囲碁教室の開催、囲碁用品の販売など様々な事業を行っています。
【ミュージックセキュリティーズ株式会社の概要】
ミュージックセキュリティーズ株式会社は、2000年に創業し、第二種金融商品取引業者として、事業投資型クラウドファンディング・プラットフォーム「セキュリテ」を運営しています。
2019年には、国立大学との連携による寄付型クラウドファンディング「Securite ACADEMIA」を発足し、大学の教育・研究活動を支える財政基盤の多様化を目的にサービスの向上に努めてまいりました。
本プロジェクトは、文部科学省の「研究支援サービス・パートナーシップ認定制度(A-PRAS)」において認定を受けており、教育研究への理解と支援の好循環を目指しています。