変電所通信のDXを加速・次世代サブステーション通信ソリューション:IEC 61850(TC 57, 2009-2022)準拠&HSR/PRP対応でアナログからデジタルへのシームレス移行支援を発表

2025年6月2日 東京都渋谷区、ポジティブワン株式会社(本社:東京都渋谷区、スペインのバスク自治州にあるビスカヤ県ビルバオ市に本社を置くSoC-eの日本総代理店)は、、次世代イーサネット通信技術の設計・開発を目的とした「PAPOSプロジェクト」※に参画したことを発表しました。併せて、SoC-e社の研究開発体制が評価され、バスク政府のHazitek助成プログラム※に採択されましたのでお知らせします。なお、日本市場における、IEC 61850(TC 57, 2009-2022)をはじめとするデジタルサブステーション規格の普及に伴い、サブステーション内部の通信がアナログ信号からデジタルパケットへと移行するソリューションの提供が可能となります。

※PAPOS:Portable Automation, Protection and Control Systems
※Hazitek:バスク州産業技術振興のための公的助成プログラム

■背景
スペインの送電網は、高圧送電線44,000km超、変電所6,000拠点超、変圧容量93,000MVA超(Red Eléctrica, 2023)に達し、今後も拡大が見込まれています。しかし、従来のアナログ配線による電力設備のテスト・保守はコスト高・作業負荷大という課題を抱えており、遠隔地での人的リソース確保や実地での高電圧注入試験などのハードルも依然として高い状況です。

一方、IEC 61850(TC 57, 2009-2022)をはじめとするデジタルサブステーション規格の普及に伴い、サブステーション内部の通信がアナログ信号からデジタルパケットへと移行しつつあります。これにより、現場試験も遠隔からの自動化・効率化が強く求められており、検証プロセスの最適化が喫緊の課題となっています。

■PAPOSプロジェクト概要
PAPOSプロジェクトは、デジタルサブステーション向けに以下の機能を備えたポータブル試験機器の開発を目指します。

・ Webインタフェースによるサイバーセキュアな遠隔試験対応
・ ステーションバス/プロセスバスレベルでの標準信号エミュレーション、電流・電圧注入、手動検証、ドライブ試験
・ FPGA+CPUによる高処理能力
・ IEC 61850ベースのPublisher/Subscriber/Client機能
・ HSR(High-availability Seamless Redundancy)およびPRP(Parallel Redundancy Protocol)対応
・ MMSクライアント、SV(Sampled Values)、GOOSE、MMSレポートのエミュレーション
・ SCLファイル準拠の設定およびJavaScriptベースの試験テンプレート作成・編集・インポート/エクスポート
・ IEEE 1588-2008 PTPv2(Transparent Clock/Ordinary Clock)およびSNTP同期
・ ロールベースアクセス制御(RBAC)※およびリモートLBACサーバ連携

■Hazitek助成プログラム採択について
当社は、バスク政府が支援する産業技術開発助成プログラム「Hazitek」において、次世代デジタルサブステーション試験機器の研究開発計画を評価いただき、助成対象に選定されました。これにより、より一層品質と安全性を確保した機器開発を推進いたします。

■日本市場への展開とサポート体制
日本市場においては、当社代理店であるPositive One株式会社が、電力会社様や機器メーカー様のニーズに合わせた検証支援および導入サポートを提供いたします。国内規格・運用プロセスに即したカスタマイズ提案を含むトータルソリューションで、お客様のデジタルサブステーション構築をバックアップします。

■今後の展開
PAPOSプロジェクトを通じ、電力業界の試験・保守プロセスにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速し、運用コストの削減および設備稼働率向上に貢献してまいります。2026年第1四半期には試作機を完成予定とし、国内外の電力会社・機器メーカーとの共同検証を進めてまいります。

◆適用分野
次の分野においてその価値を発揮します。

・ 変電所のネットワーキングと時刻同期
・ 適合性試験(SAT & SIT)および試運転
・ リモート監視と保守運用

電力セクターにおける通信、同期、データ処理のあらゆるプロジェクトに対して、最先端の技術と柔軟な製品ラインアップで最適なパートナーとなることをお約束します。

【SoC-e(System-On-Chip Engineering, S.L.)とは】
SoC-e(System-On-Chip Engineering, S.L.)は、2010年にバスク大学の研究グループから設立されたスペイン・ビルバオに本社を置く技術企業です。 同社は、高可用性および決定論的ネットワーキング、サブマイクロ秒同期、サイバーセキュリティソリューションを専門とし、特にイーサネットに焦点を当てた製品とサービスを提供しています。

SoC-eは、FPGAテクノロジーに基づくイーサネット通信ソリューションの世界的なリーディングサプライヤーであり、電気、産業、航空宇宙セクター向けに、最先端のネットワーキング、同期、およびセキュリティ技術を実装するIPコアのポートフォリオを開発しています。

同社の技術は、世界中の100以上のプロジェクトで採用されており、多国籍企業や中小企業が、高可用性イーサネット(HSR/PRP)、正確なタイミング分配(IEEE 1588)、およびワイヤースピードの暗号化実装向けのSoC-eソリューションを統合して、リアルタイムトラフィックを保護しています。SoC-eは、産業用ネットワーク、スマートグリッド、エネルギー管理システムなど、クリティカルなシステム向けに高信頼性の技術を提供し続けています。

【ポジティブワン株式会社について】
社名 ポジティブワン株式会社(POSITIVE ONE CORPORATION)
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティ・ウエスト22F

URL http://www.positive-one.com
SoM製品関係:https://www.chinchillasmart.com

ポジティブワン株式会社は、最先端技術と時代を先読みしたエンベデッドソリューションをご提供します。そのために海外の有力な最先端技術会社と提携し、多様化する仕様に対応できるOEMハードウエアや世界標準ISOなどに準拠する品質向上のためのツールをご提供します。さらに、システムコンサルティング、エンベデッドからPC、スマートフォン、サーバーを含んだハードウエアからソフトウエアまでのシステム受託開発など、皆様のプロジェクト成功のためのご支援をいたします。

【本件に関するお問い合わせ先】
ポジティブワン株式会社
メールアドレス:poc_sales@positive-one.com
TEL:03-3256-3933 FAX:03-4360-5301

リリース詳細
提供元: ドリームニュース