Exascale Infrastructure上のOracle Exadata Database Serviceが利用可能に
テキサス州オースティン-2025年3月31日
(資料は米国2025年3月20日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)
オラクルは本日、「Oracle Database@Azure」上で「Oracle Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」の一般提供を開始したことを発表しました。Exascale導入オプションにより、専有のデータベース・サーバーやストレージ・サーバーが不要となり、インフラストラクチャ・コストを最大95%削減しながら、「Oracle Exadata Database Service」の優れたパフォーマンス、信頼性、可用性を実現できます。さらに、「Oracle Database@Azure」上の「Oracle Base Database Service」も近日中に利用可能となり、管理が容易な従量課金制の料金体系で「Oracle Database」のワークロードを仮想マシン上で実行できるようになります。増え続けるお客様の要望に応えるため、「Oracle Database@Azure」は現在、Microsoft Azureリージョンの米国東部2で利用可能となっており、今後12カ月間でさらに18のリージョンが追加される予定です。また、専用インフラストラクチャ上の「Oracle Exadata Database Service」は、次世代の「Exadata X11M」プラットフォームをサポートするようになりました。
VodafoneのCIO兼シェアードサービス担当ディレクター/グループITオペレーション担当ディレクターのPedro Sardo氏は次のように述べています。「Vodafoneのビジネスとアプリケーションは、パフォーマンス、規模、機能に関する厳格な要件に従って、サービス、市場、地域ごとに詳細な設定がされています。現在、『Oracle Database@Azure』で提供されている『Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure』と併せて、『Oracle Base Database Service』を引き続き利用できることは、アプリケーションとビジネスの継続性を確保し、クラウド移行の取り組みを簡素化し、クラウドへの継続的な投資から確実な価値を引き出すうえで大きなメリットとなります。」
Oracle Cloud Infrastructure担当シニア・バイスプレジデントであるカラン・バッタは次のように述べています。「『Exascale Infrastructure』は、あらゆる規模の組織が重要なワークロードを実行できるよう、Exadataの強力な機能をマルチテナント型の極めて弾力的なクラウドとして提供するために設計されました。『Oracle Database@Azure』上の『Oracle Exadata Database Service on Exascale Infrastructure』の提供は、当社のマルチクラウド戦略およびマイクロソフトとのパートナーシップにおける重要な進展であり、両社のお客様がクラウドで新たな成功を掴むための機会をもたらします。」
マイクロソフトのAzure製品管理担当バイスプレジデントであるブレット・タンザー(Brett Tanzer)氏は次のように述べています。「マイクロソフトとオラクルが共同して提供する『Oracle Database@Azure』は、世界中のお客様から高い需要があります。『Oracle Exadata Exascale』と『Base Database Managed Services』が『Oracle Database@Azure』に追加されたことで、あらゆる規模の企業が、パフォーマンス、スケール、柔軟性の面でより幅広い選択肢を得て、マイクロソフトのAI、分析、セキュリティ、アプリケーション、その他のサービスと組み合わせてイノベーションを加速させることができます。」
「Oracle Database@Azure」上のExascaleがパワーと柔軟性を提供
「Oracle Database@Azure」上の「Oracle Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」では、Exadataのパワーを活用しながら、より小規模なデータベース・ワークロードのプロビジョニングと管理を行い、必要に応じて拡張できます。「Oracle Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」は、以下の特長を備えた独自のインテリジェントなデータアーキテクチャにより、お客様にさまざまなメリットを提供します。
– 柔軟な従量課金によるリソースの利用: 「Exascale」では、すべてのリソースを柔軟な従量課金制でご利用いただけます。また、IOPSに対する追加料金は発生しません。必要なデータベース・サーバーECPU数とストレージ容量を指定するだけで、すべてのデータベースがプールされたストレージ・サーバーに分散され、高いパフォーマンスと可用性が実現します。これにより、「Oracle Database@Azure」の一部として「Exadata Database Service」を使用するお客様はリソースの柔軟かつきめ細かなオンライン・スケーリングが可能になり、エントリーレベルのインフラコストを最大95%削減できます。
– インテリジェントなストレージ・クラウド: 「Exadata Exascale」のインテリジェントなRDMA対応ストレージ・クラウドは、利用可能なすべてのストレージ・サーバーにデータベースを分散します。そしてデータ認識可能でインテリジェントな「Smart Scan」を使用して、何千ものCPUコアを利用可能にし、あらゆるデータベース・クエリを高速化します。「Exascale Storage Cloud」は、アクセス頻度が高いデータや頻繁にアクセスされるデータをディスクからメモリやフラッシュにインテリジェントに移動し、高性能DRAM、高速IOPS、大容量ディスクを実現します。
– インテリジェントなAI: 「Exascale」は、独自の「AI Smart Scan」を用いて、データと計算負荷の高いAIベクトル検索処理を「Exascale」インテリジェント・ストレージ・クラウドにオフロードします。「AI Smart Scan」と「Exadata System Software 24ai」は、主要なベクトル検索処理を最大30倍高速化し、マルチユーザー環境で何千ものAIベクトル検索を同時に実行することを可能にします。
– インテリジェントなOLTP: データベース・サーバー間のインテリジェントな超高速RDMA通信により、「Exascale」仮想マシンクラスタ全体にわたって高スループットのOLTPアプリケーションを拡張し、より多くの同時ユーザーをサポートすることが可能になります。RDMA通信による低レイテンシで、ミッションクリティカルなトランザクションを大幅に高速化します。
– インテリジェントな分析: 独自のデータ・インテリジェンスにより、データ集約型のSQLクエリが「Exascale」インテリジェント・ストレージ・クラウドに自動的にオフロードされるため、分析のスループットが最大2,880 GB/秒まで向上します。自動列化により、データを超高速のインメモリ列形式に変換し、「Exascale」インテリジェント・ストレージ・クラウドのフラッシュキャッシュを自動的に使用して、処理能力とパフォーマンスを向上させます。
– データベース対応のインテリジェントなクローン: 高度なスナップショット機能により、ユーザーは「Exascale」のインテリジェントなストレージ・クラウドとリダイレクト・オンライト・テクノロジーを使用して、フルコピーまたはシンクローンを瞬時に作成し、DevOpsオペレーティング・モデルを加速させることができます。
「Oracle Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」は、プライベートオファーによる個別見積、または従量課金制でAzure Marketplaceから購入できます。お客様は、既存のAzure契約、割引プログラム、およびBYOL(Bring Your Own License)や「Oracle Support Rewards」などのオラクル・ライセンス特典を利用できます。
Oracle Database@AzureにOracle Base Database Serviceが登場
オラクルとマイクロソフトは、「Oracle Database@Azure」で「Oracle Base Database Service」の提供を開始することを予定しています。「Oracle Base Database Service」は、「Oracle Database Enterprise Edition」と「Standard Edition 2」の19cと23aiのバージョンを仮想マシン上で実行します。これにより、データベース・ライフサイクル管理の自動化による管理負担の軽減、ローコード・アプリケーション開発機能の提供、従量課金制によるコンピュートおよびストレージ・リソースの独立したスケーリングが可能になります。
「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」が「Exadata X11M」をサポート
「Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure」は、最新の「Oracle Exadata X11M」をサポートし、AI、分析、オンライン・トランザクション処理(OLTP)において、前世代と比較して大幅なパフォーマンス向上を実現します。さらに、「Exadata X11M」のアーキテクチャは、オンプレミス、ハイブリッド・クラウド、パブリック・クラウド、マルチクラウド環境など、さまざまな構成で柔軟に活用できます。
グローバルな需要拡大に対応する強力なクラウド・データベースサービス
「Oracle Database@Azure」は現在、Azure 米国東部2 で利用可能です。これにより、オーストラリア東部、ブラジル南部、カナダ中部、米国中部、米国東部、フランス中部、ドイツ西部、イタリア北部、日本東部、東南アジア、英国南部、英国西部、米国西部を含む14のリージョンで利用可能になりました。
さらに、「Oracle Database@Azure」は今後12カ月以内に18のリージョンで利用可能になる予定です。これには、オーストラリア南東部、ブラジル南東部、カナダ東部、インド中央部、フランス南部、日本西部、ドイツ北部、米国北中部、北ヨーロッパ、米国南中部、南インド、スペイン中央部、スウェーデン中央部、UAE中央部、UAE北部、西ヨーロッパ、米国西部2、米国西部3が含まれます。
「Oracle Database@Azure」をAzureデータセンターのOCI上で稼働させることで、お客様は次のような利点が得られます。
– 「Oracle Zero-Downtime Migration」などの実績ある移行ツールとの互換性を含め、「Oracle Database」のクラウドへの移行を簡素化および高速化する柔軟なオプション
– Oracle Database、OCI、Azureのテクノロジーを連携させることで、Azureの強力な開発ツールやAIサービスを最大限に活用し、新しいクラウドネイティブ・アプリケーションを開発できる能力「Oracle Database@Azure」を支えるOracle Exadataエンジニアド・システムによってのみ実現可能な、Oracle Databaseの最高レベルのパフォーマンス、スケール、可用性をOCIと同等の価格で提供
– 「Autonomous Database」とAzureサービスとの統合ソリューションを構築するためのシンプルさ、セキュリティ、低レイテンシ
– 「Oracle Database」および「Oracle Exadata」のオンプレミス導入との一貫性を保つことで、ソリューションの再構築やリファクタリングの必要性を低減
– オラクルとMicrosoftが一貫したカスタマー・エクスペリエンスおよびサポートを提供
– 購入の簡素化、およびオラクルとMicrosoftのライセンス、コミットメント、割引プログラムの利用
– 「Oracle Exadata Database Service on Oracle Database@Azure」のOracle Maximum Availability Architecture(MAA)Silver層、Gold層、およびPlatinum層の検証
– クラウド業界で最も信頼されている2社がテストし、サポートする統合サービスとアーキテクチャによる保証
オラクルの分散クラウドについて
オラクルの分散クラウドは、優れた制御性と柔軟性を備えたクラウドのメリットを提供します。オラクルの分散クラウドには以下の製品があります。
– パブリック・クラウド: 厳格なEU主権管理を必要とする多くの組織を含む、あらゆる規模の組織がハイパースケール・リージョンを活用しています。リージョンのリストはこちらをご参照ください。
– 専用クラウド: 「OCI Dedicated Region」は、お客様が自社のデータセンターで、オラクルのすべてのクラウドサービスを実行可能にし、「Oracle Alloy」は、パートナー企業がOCIのクラウドサービスを再販し、そのエクスペリエンスをカスタマイズすることを可能にします。オラクルはまた、米国、英国、オーストラリアの各国で「Government Clouds」を、米国の国家安全保障を目的として「Isolated Cloud Regions」を運用しています。これらの製品により、お客様がソブリン・クラウドとして展開可能なクラウドとAIをフルスタックで提供します。
– ハイブリッド・クラウド: OCIは、「Oracle Exadata Cloud@Customer」、「Compute Cloud@Customer」を介してオンプレミス環境でクラウドサービスを提供し、60カ国以上でインフラストラクチャを管理しています。さらに、堅牢でポータブルな高性能デバイスの複数構成から成る「OCI Roving Edge Infrastructure」は、エッジ環境でのリモートAI推論を支援します。
– マルチクラウド: AWS、Google Cloud、Microsoft Azureなどすべてのハイパースケール・クラウドプロバイダーにOCIを物理的に実装することで、「Oracle Database@AWS」、「Oracle Database@Azure」、「Oracle Database@Google Cloud」、「Oracle HeatWave on AWS」などの低レイテンシかつネイティブに統合された「Oracle Database」ベースサービスを提供しています。「Oracle Interconnect for Microsoft Azure」と「Oracle Interconnect for Google Cloud」により、お客様は複数のクラウドの主要な機能を組み合わせて利用することができます。
参考リンク
– Exascaleのメリットの詳細
– Oracle Database@Azureの詳細
– Oracle Exadata Database Service on Exascale Infrastructureの詳細
– Oracle Databaseサービス、Oracle Autonomous Database、Oracle Exadata Database Service、およびOracle Base Database Serviceの詳細
オラクルについて
オラクルは、統合されたアプリケーション・スイートを提供している他、Oracle Cloudにおいてセキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャを提供しています。オラクル(NYSE: ORCL)について詳しくは、https://www.oracle.com./ をご覧ください
商標
Oracle、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。NetSuiteは、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いた最初のクラウド・カンパニーです。