手術支援ロボットを開発するF.MED株式会社が、MedTech World Dubai 2025においてMedTech Startup of the Yearを受賞

マイクロサージャリー(顕微鏡視下手術)支援ロボットを開発するF.MED株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役:下村景太、以下「F.MED」 URL: https://f-med.co.jp)は、2025年2月24日にドバイで開催されたMedTech World Dubai 2025において、MedTech Startup of the Yearを受賞した事をお知らせ致します。

下記リンクの主催者公式ページの記事もご覧下さい。
詳細を見る

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/98074/12/98074-12-41e32b0f92c8b51b18aa6fc313515b45-1920×1005.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
表彰式の様子

また、F.MEDは代表8社のうちの1社として事業紹介のピッチも行いました。
詳細を見る
– MedTech World (URL: https://med-tech.world)

 2020年にマルタをMedTechの拠点として発展させるための年次カンファレンスとしてスタートし、現在は業界で最も急拡大しているエコシステムの一つとなっています。本カンファレンスは、スタートアップ、投資家、サービスプロバイダ等を結びつけることを目的としており、MedTechおよびHealthTech全体の協力関係促進を続けています。MedTech Worldはダイナミックなプラットフォームを構築することでヘルスケアテクノロジーの変革を牽引する人々をつなぎ、支援する重要な存在となっています。

– マイクロサージャリー

 マイクロサージャリーは顕微鏡を使い、直径1mmに満たない血管や神経などを手作業で縫って繋いだり、腫瘍を摘出したりする手術の技術です。例えばがん治療の後遺症であるリンパ浮腫の治療や、がん手術や事故で生まれた体の欠損を移植で治す、あるいは詰まりそうな血管を回避するための迂回路(バイパス)の作成など、人の生活の質(QOL)や予後を劇的に改善させる手術に活用できます。一例として世界に2.5億人の患者が存在するとされるリンパ浮腫の場合、現在主流である徒手的なマッサージやストッキング装着などにマイクロサージャリーを活かした外科的な治療(リンパ管静脈吻合)を加えると、大きな改善が見込まれるとされています。
 しかし、細かな作業をする際に生理的な現象として発生する手振れを制御しつつ、マイクロサージャリーに求められるごく繊細な器具操作を習得することが非常に難しいという技術的課題があります。その結果、実施できる医師が限られているのが実情です。また、既存の手術支援用ロボットでもマイクロサージャリーに求められるごく細かな作業には対応できていません。

– マイクロサージャリー支援ロボット

 F.MEDは独自に開発した、リニアモータを活用して駆動する微細作業用マニピュレーターを搭載したロボットでこの課題の解決を目指します。ロボットは医師が操作し、微細作業用マニピュレータがその操作を例えば20分の1等に縮小し、かつ手振れを制御して忠実に再現し手術を実施します。ロボット支援によりマイクロサージャリーに求められる極微細な器具操作がよりやりやすくなり、手術成績や安全性の更なる向上への貢献が期待できます。また、今までは習得に年単位の期間が必要だった訓練期間も大幅に短縮できると期待できます。その結果、多くの患者さんのQOL改善や社会生活復帰に貢献するだけでなく、医師不足解消や生産性の向上にも役立つと考えております。
マイクロサージャリー支援ロボットの完成予想図
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/98074/12/98074-12-913941b6b30ab5ded4abcda57f10f064-3900×2194.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
マイクロサージャリー支援ロボットの完成予想図

– 今後の展望

 現在製品は開発中の段階ですが、今回採択された補助金を活用して開発を促進し、早期に医療機器承認取得を完了させ、患者さんのQOLや予後の改善に貢献できる様に引き続き取り組んで参ります。
 まずは安全かつ有効に動作するロボットを患者さんの治療に使って頂ける状態とします。将来は遠隔医療や術者の判断支援など、使いやすく、手術の安全性や有効性をより高められ、医療技術の標準化にも貢献できる付加機能の開発にも取り組む計画です。

リリース詳細
提供元: PR TIMES