【共同開発】ダイカスト業界初!離型剤希釈装置に極小泡を活用! アダプターでニオイ消え清掃が年1回に減少、5年間の実証稼働で効果あり

『j-dec2024 日本ダイカスト会議・展示会』で本製品を初披露

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5年間現場で使用された蛇口用「awawa」。エーケーダイカスト工業所が接続部を改造し、離型剤希釈装置に設置されていた。
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当社の特許技術「μ-Jet機構」を搭載した共同開発品のアダプター。スムーズに取り付けられる形状に仕様を変更した。

株式会社TKS ( 岐阜市、代表取締役社長:岩永信幸、以下、当社 ) は、目に見えないほど小さな泡、ファインバブルを活用しダイカスト業界の課題解決となるアダプターを、株式会社エーケーダイカスト工業所(東京都、代表取締役社長:甲斐修平、以下、エーケーダイカスト工業所)と共同開発いたしました。工業系装置機器に当社の特許技術「μ-Jet機構(ミュージェット)(※)」を搭載するのは初の事例となります。「離型剤希釈装置(離型剤と水を自動希釈する装置)」の原液希釈にファインバブル水を活用するのはダイカスト業界初となります。(自社調べ)

本製品は11月14日(木)~11月16日(土)に開催される『j-dec2024 日本ダイカスト会議・展示会』で初披露されます。また、アダプターにも使用している特許技術を搭載した、当社ファインバブルシャワーヘッドなども展示いたします。

エーケーダイカスト工業所は5年前から蛇口に接続する当社ファインバブル製品「awawa(アワアワ)」を使用していました。(当初は独自に取り付け部を改造しダイカストの<離型剤を希釈する装置>に使用)。その結果、ニオイや清掃時に変化を感じる従業員が増加したため、業界の課題解決につながると考え、この度の共同開発に至りました。ダイカストで使用する離型剤の非常に不快な“強いニオイ”をほぼ無臭に変化させ、離型剤希釈装置の清掃頻度を年3回程度から1回へ減少させることにも成功しています。

今後、製品の販売は希釈装置メーカーである株式会社日米(埼玉県八潮市、代表取締役社長:横山栄介、以下、日米)を通じて行います。

展示会で業界関係者の反応を確かめ、発売日と価格を決定する予定です。

社会的背景 
~ダイカストで必要となる離型剤、大きなストレスとなる「腐敗した水のニオイ」~
ダイカスト(Die Casting)とは、アルミニウムや亜鉛、マグネシウムなどの溶かした非鉄金属の合金を、精密な金型に高速・高圧で流し込むことにより、高精度な鋳物を大量生産する「鋳造方法」の一種です。この方法で製造されたものや、この製造方法自体のことをダイカストと呼んでいます。
複雑で精密な形状を成型できることから、身近なものではエンジン、トランスミッションなどの自動車部品をはじめ、冷蔵庫やパソコン、カメラなど、さまざまな精密機械の製造に利用されています。

ダイカストには「離型剤」という薬剤が欠かせません。製造した成形品と金型が密着しすぎるのを防ぎ、成形品を金型から取り出す際に生じる摩擦を減少させ、破損を防ぐ役割があります。離型剤の原液には油分が多く含まれており、水で希釈して使用します。この油と水の混ざった希釈液はやがて腐敗し、特に夏は強いニオイを発生させるため現場の大きなストレスとなっています。

エーケーダイカスト工業所で使用している離型剤希釈装置
離型剤希釈装置は、離型剤の原液を希釈して、ダイカストマシンへ供給するための機械です。
装置の中には「ミキシングタンク」と呼ばれるタンクがあり、水と離型剤を混ぜる役割があります。十分にミキシングした液体を「ストックタンク」へ供給。工場内のホースを経由して、ダイカストマシンへ供給し使用しています。
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上部に離型剤の原液を希釈する「ミキシングタンク」下部に希釈された液体を保管するための「ストックタンク」が設置されている。
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希釈された液体の入った20Lの「ストックタンク」。
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ダイカストマシン スプレー装置で噴射して使用する。

エーケーダイカスト工業所で使用している離型剤希釈装置には、20Lのストックタンクが内蔵されています。20Lに対して、水と離型剤の混合比率は80~120倍希釈です。120倍希釈の場合、20L混合離型剤を作るには、19.8Lの水と0.167Lの離型剤原液が必要となり、ダイカスト離型剤は「少量の油が含まれた水」の状態です。

現場の声からできたアダプター ~5年間現場で効果を実証し共同開発~

「強いニオイがほぼ無臭となり、清掃回数も年1回に減少した」 
エーケーダイカスト工業所 次長 河田様

弊社では、水道蛇口は全てTKSの「awawa」を設置したファインバブル仕様になっており、社員の半数以上がTKSシャワーヘッドを使用しております。日々効果を感じていた為、2019年に現場でも使用を開始しました。
希釈した水は、使用される過程でニオイを発するようになります。結局は水が腐るのでかなりキツイです。腐った水の匂いは、現場で働く人間にとってかなり大きなストレスになります。通常、夏場は特に耐え難い匂いが発生致しますが、弊社内ではファインバブル水を使用する事で、その匂いが無臭である効果を得ております。離型剤は水道水を使用したファインバブル水で希釈しています。5年間使用していますが、アダプターが詰まった事は1度もありません(埼玉工場の近辺である埼玉県東松山市、熊谷市、地域は関東ローム層の赤土地域で水質があまり良くないと言われます)。
清掃頻度は特別決めておりません。匂いが出始めたら清掃しています。これまでは年2~3回行っており、特に夏場は必ず清掃していました。現在は、年末(冬)の社内大掃除に1回清掃するのみで済んでいます。

この結果を受けて、今回ダイカスト展示会でTKSと共同開発をしたアダプター(継手)をご紹介する形になりました。製造現場の環境改善として、実体験をお話できます。ぜひ展示会にお越しください。

製造現場の様子
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<取組内容>希釈水のファインバブル化
・TKS「μ-Jet機構」搭載アダプターを離型剤希釈装置に接続し水道水をファインバブル化
・ファインバブル水を使用して離型剤を希釈

<効果>ファインバブル水の使用による清掃頻度・臭気の低減
・年3回程度の清掃が、年1回に減少
・臭気低減による労働環境の改善
 ※データ提供:株式会社エーケーダイカスト工業所 アルミ工場

<原理>
・ファインバブルには、水質浄化や洗浄など様々な働きがあります。疎水性(水に馴染まない性質)のある物質に対する洗浄効果、ファインバブル表面がマイナスに帯電することでの吸着性や、汚れを浮かせるジャッキアップ効果なども挙げられますが、本製品についての詳細なメカニズム解明は今後の課題です。

本製品が寄与するSDGs目標 8.「働きがいも 経済成長も」
製造現場の環境改善により働きがいアップ・雇用創出
目標 9.「産業と技術革新の基盤をつくろう」
ものづくりの現場から持続可能なインフラを支える
目標12.「つくる責任つかう責任」
製造過程で使用する水資源を効率的に活用
目標13.「気候変動に具体的な対策を」
清掃で排出される汚水を減少させCO2削減

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ファインバブル(Fine Bubble)について
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/119238/28/119238-28-3cdaf804c899adc58c2c7fd062f5ebc5-3000×2230.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

「ファインバブル」は、私たちが普段目にする数mmの気泡(ミリバブル)よりも非常に小さな、直径が0.1mm(=100μm)未満の泡のことです。

「ファインバブル」には「マイクロバブル」と、さらに小さな「ウルトラファインバブル」の2種類があります。この小さな泡は、一般的な気泡とは異なり、サイズによって様々な特徴を持っています。

2012年には日本でファインバブル産業界(FBIA)が設立されました。現在、この泡の技術は日本がリードする先端技術として、水質浄化などの環境分野を中心に、農林・水産・工業・医療に至るまで様々な分野で活用が進められています。

展示会の概要
エーケーダイカスト工業所のブースでは、ダイカストマシン・全自動配湯装置のパネル展示、さらに金属3Dプリンターを活用した金型およびマシンパーツの製作事例を中心とした展示を行います。当社との共同開発品であるアダプターや、同特許技術を使用している当社製品ファインバブルシャワーヘッドの新製品も展示されますので、ぜひお立ち寄りください。

展示会名 :2024 日本ダイカスト会議・展示会(j-dec)

[表: https://prtimes.jp/data/corp/119238/table/28_1_c6883bf8207fd2a952d33604f156e049.jpg ]

今後の展望
今後もファインバブルの研究開発を継続し、今回の効果が発現したメカニズムの解明を目指します。工業分野でのOEM、共同開発などを通じて当社のコア技術であるファインバブルの活用・製品化を行い社会貢献に努めます。

「FINE BUBBLE/ファインバブル」、「ウルトラファインバブル」は一般社団法人ファインバブル産業会(FBIA)の登録商標です。
※μ-Jet機構:高速旋回液流とキャビテーションによる独自の発生方式

【 会社概要 】 水の真のチカラを最大限に
株式会社TKSは、1965年にたった一台の汎用旋盤からはじまった企業です。『水栓バルブ発祥の地』と呼ばれる岐阜県山県市で、わたしたちの水技術が育まれました。2010年よりファインバブルの研究開発を行っています。創業時から受け継ぐモノ創りの心を大切に、各分野の専門知識をお持ちの大学、企業様との共同研究・開発を通じて、多くの分野でファインバブルの活用・製品化を目指し、社会貢献に努めます。

リリース詳細
提供元: PR TIMES