お客さまの困りごとを“ズバリ言い当てる”コールセンター向け生成AIチャットボットの提供開始

国産モデル初のAIエージェントとして使える「KARAKURI LM」搭載予定

カスタマーサポートDXを推進するカラクリ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:小田 志門、以下「カラクリ」)は、2024年7月にお客さまの困りごとを特定するまで対話する生成AI機能を、高精度AIチャットボット「KARAKURI chatbot」に搭載いたしました。一般的に生成AIを顧客対応に活用する際、生成AIに「回答」させることに注力されてきましたが、ハルシネ―ションの課題をクリアできず実用化に踏み切れないケースが多く発生しております。そこでカラクリでは生成AI活用領域を「質問を紐解くこと」にフォーカスすることで、運用負荷をかけずに生成AIが自動でチャットボットをメンテナンスする仕組みを実現しました。特許を取得している本機能の提供により、従来のチャットボットであれば必要だった「導入時の構築作業」が不要となるケースも見込んでおります。
 またカラクリが2024年6月20日に発表した国産モデル初※1のAIエージェント※2として使える「KARAKURI LM 8x7B Instruct v0.1」も今後連携でき、顧客の選択肢の幅を拡げてまいります。

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※1.カラクリ社調べ(2024年6月時点・オープンソースおよびインターネットで情報公開されている国産LLMとして)
※2.AIエージェントとは、生成AIを活用した、自律的にタスクを実行するソフトウェアのことを指します。これらのエージェントは、検索エンジンやデータベースを始めとした外部のツールを活用し、ユーザーの代わりに様々な作業を遂行します。

開発背景

2022年にChatGPTがリリースされ、生成AIに注目が集まったことにより、コールセンター業界ではメンテナンスフリーのチャットボットへの期待値が大きく上がりました。リックテレコム社が発行する『コールセンター白書 2023』の調査によると、73.1%のコールセンターが生成AI活用で成果を期待する業務として「顧客対応の自動化」を挙げております。
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その一方で、生成AI活用に対する不安として「事実と異なる回答が混在する」(ハルシネ―ション)ことが挙げられ、77.8%を占めております。実際に、多くの大手企業がハルシネ―ションの検知技術やRAG検索によって対策を重ねておりますが、数パーセント発生するハルシネ―ションの許容が難しく、生成AIの導入を足踏みする傾向が見られます。
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そこでカラクリは生成AIの活用領域を「回答」生成ではなく、「質問」生成に焦点を絞りました。カスタマーサポート業務において対応時間が長くなる要因の1つに、「質問を特定するまでの時間」が挙げられます。実際にコールセンターのお問い合わせ対応では、お客様の質問があいまいで、オペレーターが質問しながら問題を特定していくフローが入り、問題が特定されれば解決策を提示することは比較的容易です。そのため、お客様がどのような状況で何に困っているのか背景や立場などを踏まえた上で判断する傾聴力が最も重要なスキルとなります。これらのカスタマーサポートにおける最も重要なプロセスである傾聴力を生成AIでカバーしカスタマーの依頼事を生成AIが判断し、的確な回答ができるチャネルへ誘導する機能を実装しました。回答を生成するのではなく、質問を生成することでお客様も生成AIのアウトプットが合っているか間違っているのかをカスタマー自身が判断できるため「ハルシネ―ションのリスク軽減」を回避できます。回答を生成するのではなく、質問を生成することで、生成AIの特徴とカスタマーサポートの実際のプロセスにマッチしたビジネス実装を現実的なものにしております。

KARAKURI chatbot 新機能について

KARAKURI chatbotは、大規模コールセンターに特化した高精度チャットボットです。FAQツールとの一元管理や複数のチャットボットを1つの管理画面で運用できるなど、大手企業が抱える課題解決に適した機能を搭載しております。今回特許を取得した新機能では、生成AIの活用領域を「カスタマーの問題特定」に限定いたします。顧客の問い合わせ内容(質問内容/依頼内容/相談内容)を特定するまで生成AIが対話、質問の特定ができれば的確な回答ができるオペレーターやFAQページ、チャットボットなど適切なチャネルへ誘導します。また質問された内容も自動生成し、チャットボットのFAQデータに学習させることができ、メンテナンスフリーのチャットボット運用を可能にいたします。

【特許技術を用いた機能の主な特徴】
・顧客の問い合わせ内容を文脈を読み取り特定する
・質問を特定できた後は、適格なチャネルへ誘導
・顧客の問い合わせ内容はFAQデータとして自動生成し、学習データに使用

今後の展望

自社LLM「KARAKURI LM 8x7B Instruct v0.1」との連携も可能に
 今後、カラクリが6月20日に発表したAIエージェントとして使える国産LLM「KARAKURI LM 8x7B Instruct v0.1(https://karakuri.ai/seminar/news/karakuri-lm-8x7b-instruct-v0-1/)」の連携も予定しております。「KARAKURI LM 8x7B Instruct v0.1」は、日本語に強く、複数のシステムを人間の代わりに操作できる(AIエージェントとして使える)生成AIです。ChatGPTなどの汎用サービスでも同様の機能はありますが、機密情報や個人情報を扱う際など活用が困難なケースが多くあります。カラクリ製のLLMを活用することで、オンプレミスやプライベートクラウドを組み合わせてプロセスを構築していくことが可能となります。このような独自性を強みに、カスタマーサポート業務の自動化支援を更に加速させてまいります。

会社概要

カラクリは「カスタマーサポートをエンパワーメントする」をブランドパーパスに掲げ、大規模言語モデル(LLM)のカスタマーサポートへの実用化を目指した事業を展開しています。2018年よりtransformerを用いた言語モデルBERTを、2022年からはGPTを含めた大規模言語モデルの研究を実施。主力ビジネスである高精度AIチャットボット「KARAKURI chatbot」は、高島屋、SBI証券、セブン-イレブン・ジャパン、SmartHRなど各業界のトップランナーに選ばれつづけています。2018年のICCサミット「スタートアップ・カタパルト」に入賞、2020年に「Google for Startups Accelerator」に採択、2023年に「AWS LLM 開発支援プログラム」に採択されました。

住所   : 〒104-0045 東京都中央区築地2-7-3 Camel 築地 II
設立   : 2016年10月3日
代表者  : 代表取締役CEO 小田 志門
事業内容 : カスタマーサポート特化型AI「KARAKURI」シリーズの開発・提供・運営など
URL   : https://about.karakuri.ai/

リリース詳細
提供元: PR TIMES