コアな開発者が集まるイベント

人の日記に突っ込んでばかりで強縮だが、OkujiさんのFOSDEM紀行より。

まあ、それはともかくとしてですね、 FOSDEMはボランティア主体のイベントとしては、ヨーロッパ最大ですが(ビジネスの匂いがもっと強いのを入れるとLinuxTagの方がデカい)、非常に良い集まりなんだと感じました。なぜかと言うと、昨今は商業的なビッグ・プレーヤ達のおかげで見え難くなっているけれど、ある意味、本当にフリーソフトウェアの世界を動かしている人々が集まるからでしょう。草の根、という言い方も可能かもしれませんが、熱心にフリーソフトウェアに入れ込んでいるユーザ、コアな開発者がたくさん集まり、半分遊び、半分本気で濃いぃテーマを議論しています。

Okujiさんの基準とは違うかもしれないが、このレベルにあると私の基準で達していると思うのは、linux.conf.auとOttawa Linux Symposium(とそれに付随する幾つかのイベント)かなぁ。どっちも草の根的でいて、コアな開発者ばかりのイベントだと思う。

この手のイベントを日本でやりたいなぁとは思うのだが、やはりなかなか難しい。98年にLinux Conferenceを開始し、2000年まで4回のLCのイベント全体設計を行い摸索を続けたが、「コアな開発者がたくさん集まり、半分遊び、半分本気で濃いぃテーマを議論」という点ではいつも不満が残った。それなりの規模にするとまあそれなりに金がかかるわけだが、それを回収するにはチュートリアル的なセッションのチケット販売かスポンサーを募るということになる。だが、日本でこの手の開発者イベントでチケットやスポンサーで金を集めるのは本当に一苦労だ。また、参加者の交通費、滞在費の問題も日本はなかなかしんどいところがあるし、イベントの質を上げるには国内だけではしんどいということなり、海外から人を越させようとすればその渡航費、滞在費の問題がでてくる。この辺りはどうしても日本は不利な要素が多い。

OSDNイベントはいろいろな反省を踏まえた上で、特定のテーマに絞り、無理なく運営を続けられる形を摸索してできたものだ。まあ、事業としてやってるのでちとビジネスチックではあるが、一つの形ができているのでこれはこれでいいだろう。ただ、いつかは「コアな開発者がたくさん集まり、半分遊び、半分本気で濃いぃテーマを議論」を満たせる大きなイベントが日本であってもいいよなぁ、とかはやはり思ってしまう。まあ、日本よりもアジアの他の国で開催するほうが現実的かもしれんが。