オランダはハッカーの国

私の昨日の日記Okujiさんがコメントしている。以下、興味深いところをかなり抜粋。
オープンソースに関わる技術を育てていきたいと考えるのであれば、見るべき国は米国ではなくオランダであると思います。

根拠ですが、例えば、FLOSS reportの国籍別ランキングを見てください。この報告の信憑性を疑わないことにすると、オランダ(Netherlands)はかなり上位に来てますよね。しかし、この図は国の人口を反映していません。人口比を考慮してやるとどうなるでしょう。そう、オランダは断トツでトップなんですね。

大体オランダの人口は1600万程度です。一応トップになっているフランスのほぼ四分の一です。だから人口比で正規化してしまうと、フランスより多くなるわけです。ましてや、フランスより人口の多いドイツや米国なんか相手になりません。ほぼ同率の英国やスペイン、イタリアなどは全部、オランダの何倍もの人口がいます。

FLOSSは欧州委員会からの支援で行われたが、実際の調査はオランダの大学が担当していたことからオランダの数字の高くなったのかなと思ったが、FLOSS-USの調査でもオランダはフランス、イギリスと同等でかなり上位に食い込んでいる。また、OSDNが2年ほど前にBoston Consulting Groupと共同でSourceForge.netの開発者をサンプルにして実施したBCG/OSDN、ハッカー意識調査結果における国籍調査によれば、米国、ドイツ、イギリス、オーストラリア、カナダときてオランダである。確かに1600万という人口を考えるとオランダの数字はとにかく高いように感じる。しかも、まあドイツ(人口:8000万ぐらい?)も同じだが、オランダも一応英語が母国語ではない(まあ普通通じるらしいが)はずなので、なおさらその数字がすごいことのように思える。

実際のオランダ人の開発者と言えば、MINIXのAndrew S. Tanenbaumと元Debian ProjectリーダーのWichert Akkermanあたりしかすぐ出てこないが、考えればいろいろ出てきそうだ。Blender関係はほとんどオランダ人かもしれない。あと、PythonのGuido van Rossumも今は米国在住だが、オランダ人ではある。オランダが本当にハッカーだらけなのかどうかはよく分からないが、 こんな小さな国が多くのハッカーを生み出していることは確かかもしれない。何か教育でも違うんですかねぇ。誰か教えてください。

で、BCG/OSDNの調査の国籍調査を見ていて思ったのだが、この調査のサンプルとなったSourceForge.netはベイエリアにあるわけだが、そのベイエリアの数字は思ったほど高くない。多分、サンノゼあたりまでを含んでいると思うのだが、意外と言えば意外。あとは、人口が2000万人と少ないオーストラリアの多さも際だってるかな。そーいえば、弊社にもオージーが2人いるが、ハッカーが多い国は楽しそうだよなぁ。

小さな国にハッカーが多かったりする理由はよく分からないが、まあ世界は広いということだ。特にヨーロッパはいろんな国があって、どこもUSよりは一般的にオープンソースに熱心であることは確かだと思う。見習うところはたくさんあるかも、と書いて具体的なことを何も書かずに締めておこう。