MIT Licenseに切り替え、「HHVM 3.26」リリース
米FacebookのHHVM開発チームは5月7日、PHPおよびHack向け実行環境の最新安定版「HHVM 3.26」をリリースした。MIT Licenseの下でリリースされる初のバージョンとなる。
HHVM(HipHop Virtual Machine)は、PHP、Facebookのプログラミング言語であるHackで書かれたプログラムを実行するための仮想マシン。Just in Time(JIT)コンパイラを利用し、高速な実行環境を提供する。PHPは7以降をサポートする。
HHVM 3.26は、1月に公開したバージョン3.24に続くメジャーリリースとなる。
フロントエンドが新たにHackCコンパイラとなった。HackCは1年の作業をへてデフォルトのフロントエンドとなり、PHPとHack向けのバイトコードエミッターとFFP(full-fidelity parser)を含む。FFPは型チェック、実行、IDEサービスなどのツール向けの統合パーサーを目指しており、今後型チェッカーでも使う予定という。これに合わせて、次期版ではレガシーのフロントエンドが削除となる。
HHVM開発チームは4月にHackのライセンスを変更してMIT Licenseにすることを発表しており、HHVM 3.26は初めてMIT Licenseでリリースするバージョンとなった。
nonnull、dynamicなどの型が加わった。dynamicは新しいHackの型システムで、ダイナミックコードをより安全にするという。
自動補完、ホーバリングでの情報表示などLSPベースのIDE機能が加わった。レガシーのIDEサポートは削除となり、代わりにVSode Language Server Protocolを使うようになった。
このほか、Ubuntu 18.04のサポートなど、多数の細かな機能強化が加わっている。
HHVM
https://hhvm.com/