日立やリコーなど4社、「著作物の複写利用管理システム」を共同開発
日立製作所(古川一夫社長)、日立システム九州(市山信也社長)、リコー(近藤史朗社長執行役員)、ゼンリン(原田康社長)の4社は7月18日、「著作物の複写利用管理システム」を共同で開発したと発表した。
ゼンリン、日立製作所、日立システム九州が04年から進めている著作権管理についての共同研究をもとに、日立のサポートを受けてリコーが「ミューチップ読み取り機能付きデジタル複合機」のプロトタイプを開発したことで実現した。
「著作物」に固体識別が可能な日立製作所の世界最小クラスの無線ICタグ「ミューチップ」を装着し、複写の際には、ミューチップ読み取り装置(ミューチップリーダー)を装着したリコーのデジタル複合機によって複写利用記録を取得。これを日立システム九州の「複写利用料管理システム」によって管理する。ミューチップによって1次複写物を管理し、出力した複写物には地紋に牽制文字を埋め込むことで、不適切な2次複写による利用を抑止する。
今後、実用化に向けた実証実験を行う予定で、ミューチップ読み取り機能付きデジタル複合機を設置し、実際の業務でミューチップを付けたゼンリン住宅地図を利用してもらう。著作権管理方法の検証をはじめ、住宅地図の複写利用状況の把握、データ回収といった処理を確認し、実務に必要な情報処理システムやデジタル複合機の操作性、改善要望などの情報収集を行う。この実験結果をもとに、他の著作権者や著作権管理団体の意見を取り入れた製品・システムの規格について検証を進めるとともに、同システムを活用したビジネスモデルへの参加を働きかける。
日立製作所=http://www.hitachi.co.jp/
日立システム九州=http://www.hsysq.com/
リコー=http://www.ricoh.co.jp/
ゼンリン=http://www.zenrin.co.jp/
提供:BCN