ジュライ、電子書類の情報漏えい防止に特化したASPサービス

 ジュライ(津田資久社長)は2月22日、電子化されたPDFファイルの情報漏えい防止に特化したASPサービス「イージスPDF」を3月1日から開始すると発表した。

 PDF標準セキュリティを利用し、限られたユーザーだけに閲覧を可能にするPDF文書閲覧管理サービス。電子化されたPDFファイルの情報漏えいを防ぎ、第三者にファイルが流出した場合にはファイルの開封、閲覧を行えないようにする。「Adobe Acrobat 7.0」への対応と専用PDFビューアを用意することで、低コストでの利用を可能にした。

 価格は初期費用が4万5000円、月額費用がPC1台当たり5500円。1年分を一括前払いすると総額の10%を割り引く。別途、PDFファイルセキュリティ化、アクセス権限設定作業費が必要で、費用は1−100ファイルが1PDFファイルにつき500円から。なお、キャンペーン期間中は初期費用無料。1か月間「3ライセンス分、PDFファイル100ファイル分」の無料体験サービスも提供する。

 利用開始までの流れは、ワード、エクセル、パワーポイント、PDF、CADデータなどセキュリティ化したいファイルをジュライに送り、セキュリティ化されたPDFファイルの開封を許可するPCの台数と、そのPCの使用者やアクセス権限を知らせる。ジュライでは、送られてきたファイルを「PDF化+セキュリティ化」するとともに、PDFを開封可能なPCの使用者情報を同社の「イージスサーバー」に登録する。

 PDFファイルを開く際は、専用viewerがインストールされたPCと「イージスサーバー」間で通信を行い、時間・期間・ID・パスワードなどの認証条件を満たしているかをチェック。認証された場合にのみPDFファイルを開封することができる。PDF標準セキュリティを利用することで、他のシステムとの親和性も確保する。

 ユーザー側は、PDFファイルを開くための認証条件として「ユーザーID」「パソコン固有のシリアルナンバー」「IPアドレス」を設定できる。また「パスワード」「PDFファイルを開くことができる期間/時間」も設定でき、これらはいつでも変更することが可能。従業員の退職時に「イージスサーバー」側のユーザー情報を削除することで、以降はファイルを開けないようにすることもできる。

 文書を開くために特別な操作は不要で、ユーザーがセキュリティシステムの存在を意識することなく運用できる。機密性の高い開発資料や契約書などの流出による情報漏えいの保護、代理店や会員にのみ製品情報や有料コンテンツの閲覧を許諾する場合などにも活用できる。対応OSはWindows XP、2000。

ジュライ=http://www.july7.co.jp/
「イージスPDF」=http://www.july7.co.jp/aegis_pdf.html

提供:BCN