IPA、オープンソースソフト性能・信頼性評価を公開 「商用ソフトに遜色ない」

 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は、オープンソースソフトの性能・信頼性評価「OSSテストツール2007」を実施し、結果をOSS情報データベース「OSS iPedia」で2007年2月7日に公開した。CPU数に応じた性能向上みられ、商用ソフトに遜色ないことが確認できたという。

 2004年度から日本OSS推進フォーラムと共同で実施している信頼性評価プロジェクト。今回はデータベースソフト「PostgreSQL」「MySQL」、アプリケーションサーバ「Tomcat」「JBoss」「Geronimo」が対象で、約130件の性能・信頼性評価データと考察データをOSS iPediaに追加した。

 結果は、バージョン8.1で8CPU構成までの性能向上が確認されていたPostgreSQLでは、最新版のバージョン8.2で16CPUまで性能向上することが確認された。また、MySQLについても、最新版5.0.32で4CPU構成(従来は2CPU)までの性能向上を確認した。

 このほか、JBossでは8台構成での性能評価を行い、セッション複製機能を使った場合も台数に応じた性能向上が図れることがわかったという。

 IPAは、これらのオープンソースソフトは、「信頼性や運用の要件を検討することで、企業システムでも十分に適用可能」と結論づけている。

 なお評価は、SRA OSS日本支社、NTTデータ先端技術、住商情報システム、日本ヒューレット・パッカード、野村総合研究所、日立システムアンドサービス、日立製作所、ミラクル・リナックス、ユニアデックスが行った。

 IPAは、今後もコミュニティや協力企業から情報提供を受けてOSSiPediaのデータベースの拡充を図りたいとしている。【鴨沢 浅葱/Infostand】

IPA
http://www.ipa.go.jp/

OSS iPedia
http://ossipedia.ipa.go.jp/