Fedora 7テスト第1版が登場
今回は、Webブラウザー、電子メール・クライアント、オフィス・スイート、音楽プレーヤーを含む暫定デスクトップ版だけが提供された。その他の版は今後のテスト版で提供される。詳細は今週末のFUDconで議論されることになっているが、リリース・エンジニアのJesse Keatingによると、次はサーバー版で、多様なサーバー・オプションと若干のGUI構成ツール、そして基本的なデスクトップが含まれるだろうという。Fedoraコミュニティーは、KDEデスクトップ環境とその関連アプリケーションを中心とする版に強い関心を表明しているため、そのパッケージの内訳についても作業が進められている。
「これらの版を作るのに使ったツールが自由(オープンソース)かつ簡単に使えるように準備中です。これができれば、目的に合わせて版を自作できるようになります。たとえば、カンファレンスで配布するためのEclipseソフトウェアを中心とした版など、さまざまな組み合わせや用途があるでしょう。私にはあまり思いつきませんけど。自分で版を作れるとなったとき、Fedoraの利用者がどのような選択をするのか、とても興味があります」
Fedora 7ではFedora CoreとFedora Extrasが統合されるが、これは初めてのことだ。Keatingは難しい作業になることを認め、次のように述べている。「統合は決して完全ではありません。しかし、ありがたいことにディストリビューションの制作に使うツールは、すべてのパッケージが同じ場所になくてもいいように作ってあります。版を制作するために私が作ったソフトウェアPungiは通常のyumリポジトリーからパッケージを集めますが、そのリポジトリーはどこにあっても構わないのです。ですから、パッケージとビルド・システムの統合を待たなくても、それらを含むディストリビューションは制作できます」
計画では、あと2回テスト版をリリースし、その後4月26日にFedora 7を正式リリースする。これまでのところ順調に進捗しているが、やるべきことはまだ山積している。Keatingによると、開発が進んでいる機能もあれば、まだ着手していないものもあるという。目標は、そのすべてを今月中に予定しているテスト第2版のリリースまでにテスト可能な状態に持って行くこと。その時点でテスト可能な状態にないものはパッケージには含めず延期する。
「私の主な目標は、……、ビルド・システムとソース・コントロールの全体を見ることと、そのためのツール類を開発すること。そして、私のリリース制作ツールをその新しい統合インフラストラクチャーに組み入れることです。ほかにも多くの開発チームがあり、インストーラーからデスクトップやカーネルに至るまで、それぞれの目標の下に活動しています」
「統合は、今も、私たちにとって処理すべき最大の課題ですが、その大部分は管理的でインフラストラクチャーに関する仕事です。各パッケージがどこに収容されることになろうとも、開発が歩みを止めることはありません」
NewsForge.com 原文