日本IBM、SOA活用を可能にする金融機関向け新ソリューションを発表

 日本IBM(大歳卓麻社長)は12月6日、SOA(サービス指向アーキテクチャー)に対応した金融機関向け新ソリューション体系「RER-FSS(Rapid Enterprise Renovation for Financial Services System)」を発表した。

 IBMが発表した「RER-FSS」は、すでに導入している基幹系システムでもSOAに対応できるようにする。そのため、ソリューションを利用する金融機関は基幹系システムの変更を行わずに、商品開発用など新規に構築したシステムと既存システムを容易・迅速に連携させることができる。

 例えば「住宅ローン」の新商品を新規システムで構築する際、基幹系システムが持つ「残高照会」や「振り込み」などの処理機能を、既存システムの処理能力に影響を与えることなく新規システムで活用することが可能。また、普通預金の残高や取引の履歴を住宅ローンの金利と連動するといった複合商品の開発、銀行の金融商品と証券会社や保険会社の金融商品を組み合わせた業態を越えた新商品の開発もできる。

 IBMでは、「RER-FSS」の具体的なソリューションとして、多くの銀行で採用されている勘定系ソリューション「DSEバンキング」のSOA対応が可能になる「DSE SOA Wrapper」を07年上半期から提供する予定。同時に顧客の実業務を用いて検証するための検証環境を、同社の大和研究所に構築した。

日本IBM=http://www.ibm.com/jp/

提供:BCN