Amarokに組み込み型ミュージック・ストア登場

DRMのない音楽とフリーソフトウェアが出会った――音楽プレーヤーAmarokの最新リリースに、オープンソースのミュージック・アプリケーションでは初めてとなる「iTune風」組み込み型ミュージック・ストアが搭載された。

KDEオーディオ・プレーヤーAmarokバージョン1.4.4にはMagnatuneレーベルへのフロントエンドが組み込まれており、同レーベルの曲を試聴し、デジタル著作権管理(DRM)のないMP3フォーマット形式でトラックやアルバムを購入することができる。

Magnatuneに所属するアーティストの曲は、すでに、同レーベルのWebサイトからすべて無償でダウンロードできていた。したがって、Amarokのこの機能は、厳密に言えば、新しいものではなく、既存機能の単なる利便化である。

AppleのiTune Storeには多くのメジャー・レーベルの曲が揃っており、アーティストの数が多く多彩だ。一方、Magnatuneは、アーティストとの直接契約制を採用しており演奏者に対してより公平だと主張している。また、消費者に対しても、DRMのない標準MP3に準拠しているため、より公平だ。インディーズのアーティストとメジャー・レーベルのアーティストのどちらがよいかは好みの問題である。

Amarokの開発チームによると、Magnatuneとの提携は予定していたものではないという。Nikolaj Hald Nielsenは、Amarokのメーリング・リスト次のように述べている。「Magnatuneは、全カタログをXMLファイル化しサイトで提供し始めたところでした(それがヒントになってこの機能を思いついたのです)。そこで、他のプログラムの中から曲を直接購入するためのAPIを提供するよう求めたところ、直ぐに対応してくれたのです」

この点について、Magnatuneは曲の利用者を広げるために他のアプリケーション開発者との協力も探っており、すでにMagnatune XMLフィードの利用に関する情報をサイトで公開している。デモが掲載されているほか、Webサイトやアプリケーションに小さなミュージック・ブラウザーを組み込む方法が説明されている。なお、曲を購入できるようにするには、APIキーをMagnatuneに提示し承認を受ける必要がある。

NewsForge.com 原文