SAPジャパンとデル、中小企業向けERPソリューションの拡販で提携

 SAPジャパン(ロバート・エンスリン社長)とデル(ジム・メリット社長)は10月4日、中堅・中小企業でのERP(基幹業務システム)ソリューションの導入促進を狙い、SAPジャパンの中堅・中小企業向けERPソリューション「SAP Business One」の拡販で提携すると発表した。

 デルのIAサーバー「PowerEdge(パワーエッジ)」に「SAP Business One」を組み込んだ「SAP Business One検証パッケージ」をデルから販売する。パッケージは、「Dell ERP短期導入パッケージ:ベーシック・モデル(Standard)」「Dell ERP短期導入パッケージ:ベーシック・モデル(Premium)」を用意。導入マニュアルとスターターキットも付ける。税別価格は「Standard」が98万円から、「Premium」が198万円から。

 「SAP Business One」の導入促進を図るために10月中に「Dell SAPパートナー会」を設立。加盟するシステムインテグレーターを対象に、「SAP Business One」に関する情報提供、システムサイジング、インフラ構築サービス、デモ・検証環境の貸し出し、サーバーやストレージなどのハードウェアや「SAP Business One」ライセンスの販売などを行う。SAPジャパンは、情報提供などを通じてデルとデルのパートナーの活動を支援する。

 さらに、共同セミナーの定期開催によるリード発掘、両社のウェブサイトを活用した共同プロモーションや広告キャンペーンなどの共同マーケティングを実施し、中堅・中小企業でのERPソリューションの導入を促進する。

 SAPジャパンの中堅・中小企業向けのERPパッケージ「SAP Business One」は、短期間・低コストで導入できるのが特徴。今後注目されるコンプライアンス(法令遵守)や内部統制強化のためのシステム基盤にもなることから、同社では、さらなるニーズの高まりを見込んでいる。一方のデルは、ITの潜在需要が高い中堅・中小企業市場に早くから注力してきた。

 こうした両社の利害が一致し、今回提携することにした。今後、「mySAP ERP」と導入自動化設定ツール「SAP Best Practices」を活用した中堅企業向けソリューションにも、順次提携を拡大していく予定。

SAPジャパン=http://www.sap.com/japan/
デル=http://www.dell.com/jp/

提供:BCN