日本TI、次世代業界標準に対応するUHF帯ICタグ用チップの量産出荷を開始

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI、山崎俊行社長)は8月1日、UHF帯ICタグ用RFIDチップ「Gen2シリコン」の量産出荷を開始すると発表した。

 「Gen2シリコン」は、標準化団体「EPCglobal Inc」から「Generation 2標準(EPC Gen 2標準)」の認証を受けている。130nm(ナノメートル)プロセスで製造し、RF信号のやりとりに必要な電流を効率的に変換するためのショットキー・ダイオードを組み込んでいる。このため、低消費電力ながらチップの読み込み精度が高い。

 また、EMI(電磁妨害)問題が発生しやすい工場や倉庫などでもRFの消費電力を最低レベルに落として書き込みが行える。標準モードでのオペレーションと高精度読み取りモードでのオペレーションをサポート、より広範囲からの読み取りが可能。

 なお、「Gen2シリコン」は、さまざまな後工程処理(フォーム・ファクターへの加工)に対応する「ベアウエハ」、市販のインレイにそのまま実装可能な「プロセス済みウエハ」、アンテナを自社で製造しているラベル・メーカーとパッケージング・メーカー向けの「ストラップ付きシリコン・チップ」の3形状で提供され、TIはアンテナのリファレンスデザイン(参照設計)も提供する。

日本テキサス・インスツルメンツ=http://www.tij.co.jp/

提供:BCN