OSSの普及を推進する: 小さな一歩から

先ごろOSSムーブメントに対する批判をしたので(自分では建設的なものだと思っている)、今回はOSSの普及を推進する最善の方法を述べたい。先日の記事ではあのように言ったが、それでも私はオープンソース・ムーブメントを信じている。しかし、コミュニティは間違った方法でOSSを普及させようとしていると思う。

OSSの最重要製品はGNU/Linuxである。これには誰も異論がないだろう。しかし、一般人にとって(「オペレーティングシステム」がどのようなものか一般人が知っているものとして)オペレーティングシステムを切り替えるという考えは途方もないことである。

OSSコミュニティ全体が声をそろえて唯ひとつのOSS製品に切り替えるよう一般人に勧めたらどうなるだろう。一般人から見ると、今のところLinuxはとっつきにくい存在なので、すべてのOSS擁護者が人々をOpenOffice.orgに切り替えさせることに力を集中したらどうなるだろうか。私はきっと大きな前進が見られると思う。

私が現在の勤め先でやっている試みは、ずっとささやかなものだ。Microsoft Officeは使い続けるものの、PowerPointをImpressに切り替えようとしているのである。そうすれば、Microsoft OfficeについてはBasic Editionのライセンス料だけを支払えば済む。

では、Outlook/Exchangeについてはどうだろう。私の前回の記事では、これを問題にしていた。OpenOffice.orgの擁護者たちは喜んでほしい。ExchangeのClient Access Licenseのライセンス所持者にはOutlookのライセンスが与えられるのだ。つまり、Microsoft OfficeからOpenOffice.orgに切り替え、Exchangeを使い続け、Microsoft Outlookには(たとえ使っても)何も支払わなくてもよいというわけだ。

すべてうまく行けば、数年以内に私のユーザ/顧客はOpenOffice.orgを気楽に使えるようになるだろう。私の主要な生産性スイートは変わらないので、Linuxへの切り替えが急にやりやすくなる。誰かがLinux用のExchange完全互換クライアントを作ってくれているとありがたい。

次にすべてのOSS擁護者がMySQLの普及推進に着手する(PostgreSQLには悪いが、まだ勢いがない)。LinuxとOpenOffice.orgの私のユーザの場合、MySQLへの切り替えは比較的簡単だ。背広族の多くは、Microsoft SQL Server、Oracle、DB2、MySQLの違いを知らないか気にかけない。数年前、背広族はある商業データベースに固執した。彼らは商業オフィススイートと商業オペレーティングシステムに慣れていたからだ。しかし、今では彼らもオープンソースに慣れてきたので、オープンソースのデータベースサーバを受け入れるだろう。

最後に我々は皮肉なことに一周して元の場所に戻る。我々の生産性スイートはオープンソースである。我々のオペレーティングシステムはオープンソースである。我々のデータベースサーバはオープンソースである。背広族がExchangeを放棄してオープンソースのグループウェア製品に切り替えようという気になるのは今を置いてほかにないと私は思う。

だから私は提案したい。OSS擁護者たちよ、一致協力して行動しよう。好みの製品がOpenOffice.orgでも、LinuxでもMySQLでも他の何であってもかまわない。OpenOffice.orgの旗のもとに団結しようではないか。

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