Penguin Computing、BeowulfクラスタのScyld Computingを買収
米国のLinux専業のサーバベンダーである
Penguin Computingは6月10日、Beowulfクラスタの管理ソフトウェアと
コンサルティングをおこなう
Scyld Computingを買収する協定に署名したことを発表した。
Penguin Computingは、初期のオープンソース運動に関わり、オライリーの 「Open Source」の著者としても名前が知られているSam Ockman氏が設立した Linux専門のサーバベンダー。ITバブルが崩壊後も数少ない生き残りベンダー の一つとして、1U、2Uのラックマウントサーバーの販売を中心にビジネス を続けている。対して、Scyld Computingは元NASAの科学者で初期の Linuxネットワーキング、ドライバに多大な貢献をし、さらにBeowulfクラスタ 技術の開発者であるDonald Becker氏が設立した企業。Scyldは、規模が小さい ながらもBeowulfクラスタのリーディング企業であり、Penguin Computingが Scyldを得ることは、高度なクラスタ技術を背景としたコンサルティング・ サービスから利益を生み出し、さらに大規模なコンピューティング領域へビジネスを 拡大することへの一歩となりえる。
この買収によって、Penguin Computingは引続きSam Ockman氏がCEOを務め、 Donald Becker氏はCTO(最高技術責任者)を務めることになる。また、Scyldは Penguin Computingのソフトウェア部門として存続し、自身の商標も維持する。