「GNOME 3.16」リリース、通知システムの改良やWaylandサポートの強化などが行われる

 The GNOME Projectは3月25日、デスクトップ環境GNOMEの最新版「GNOME 3.16」をリリースした。通知システムなど既存機能を強化してインターフェイスを改善したほか、開発関連でも強化が加わっている。

 2014年9月に公開された「GNOME 3.14」に続く最新版。GNOMEプロジェクトは6か月ごとのリリースサイクルを持っており、これに準じた形となる。本バージョンでは通知システムを新たに作り直し、メッセージトレイに変わってメッセージリストを導入した。通知ポップアップの表示位置も変更し、作業の邪魔にならないようになったという。ポップアップから通知への対応を行うこともできる。また、コアアプリケーションとして、電子書籍ビューアの「Books」、カレンダー機能「Calendar」、文字を管理できる「Charactors」の3種類のアプリケーションがプレビューとして加わった。

 シェルのテーマ、スクロールバーも新しくなった。ファイルマネージャーも一新され、グリッド表示とリスト表示を改善した。イメージビューア、音楽、写真、動画でもデザインが新しくなった。ログイン画面はデフォルトでWaylandがサポートされている。このほか、仮想システムやリモートシステムにアクセスできるBoxesではインターフェイスを改良し、使い勝手を改善した。

 開発関連では、新しいIDE(統合開発環境)となる「Builder」がアーリープレビューとして導入された。イメージファイルをUSBメモリに書き込むことができる機能も加わっている。先に公開された「GTK+ 3.16」ではOpenGLの組み込みサポート、Mirバックエンドの追加、Waylandサポートの強化などが加わっている。また同時に公開された「GLib 2.44」では、GListModelの導入、ネットワークモニター実装の強化などが特徴となる。

The GNOME Project
https://www.gnome.org/