「GTK 4」が公開、メディア再生サポートなどが加わる
ツールキット「GTK」開発チームは12月16日、最新のメジャーリリースとなる「GTK 4.0」公開を発表した。
GTKはGUI構築のためのUIエレメントのセット。GIMPの実装のためにスタートしたプロジェクトで、GNOMEなどのプロジェクトで採用されている。開発者はLanguage Bingingsやラッパーを利用して自分の好きな言語でGTKアプリを開発できるほか、RADツールGladeなども備える。プロジェクトはGNOMEがホスティングしている。ライセンスはGPL v3。GTK 4.0は、2011年に公開されたGTK 3に続くメジャーリリース。2016年11月に公開したバージョン3.89.1以来、1万8000件以上のコミットがあり、20以上の開発リリースを重ねた。
メディア再生をサポートした。GtkMediaStream、GtkMediaFile、GtkVideo、GtkMediaControlsの各ウィジェットでネイティブのマルチメディアストリーミング再生をサポートする。GTK 2と3ではGdkPixbufとGdkPixbufAnimationを使っていたが、GTK 4ではCSS Houdiniに着想を得た新しいAPI、GdkPaintableを導入した。シェーダーを強化し、GLSLの断片化したシェーダーのラッパーオブジェクトGskGLShader、GskGLShaderをシーングラフに組み込むレンダーノードGskGLShaderNodeなどを組み込んだ。このほか、データ転送、レイアウトマネージャー、イベントコントローラーなど様々な機能強化が加わっている。
GTK 4の公開により、GTK 2はEOLとなる。数日内に2系の最終リリースを行い、2系のユーザーに対しGTK 2アプリケーションをGTK 3または4に移植するよう奨励している。