openSUSE開発者への招待状騒動に対するShuttleworthの返答

先週、Ubuntuの創始者であるMark ShuttleworthがopenSUSE開発者宛ての招待状を発表したが、この招待状がopenSUSE開発者とUbuntuコミュニティの一部メンバから反発を受けている。Shuttleworthはこの騒動を収めるために、openSUSE開発者に嫌な思いをさせるつもりはなかったという趣旨の発言をしている。

Shuttleworthは、彼の最近のブログ記事についての質問に答える電子メールの中で、あの発言はあくまで「Open Weekへの招待であり、SUSEに対する批判ではない」と語っている。

「開発者はさまざまなプロジェクトを渡り歩くものだし、SUSE開発者の中には、NovellとMicrosoftの提携に不満を持ち、別のプロジェクトへの鞍替えを考えている人が多いようだった。そこで、ちょうどOpen Weekが開催間近であることをお知らせしただけだ」。

さらにShuttleworthは、Open Weekを「UbuntuとSUSEのコラボレーションについて話し合う機会にしたい」という思惑もあったと述べている。

「今のところ、我々はDebianとは友好な関係を築いているが、SUSEとは結び付きを持っていない。もしSUSEとのコラボレーションが実現したら、面白いことになるだろうと考えている。何人かのSUSE開発者から、そういった方向の質問を受けたこともある」。

Shuttleworthは、openSUSE開発者を直に勧誘したことについては自分の判断の正しさを主張している。「ここ2週間、SUSE開発者からこの件に関してたくさんのメールをもらった。つまり、Ubuntu Open Weekを告知するタイミングとしては有効だったということだろう。これがNovell経営陣を誤った道から引き戻すのに一役買い、特許関連の問題に終止符を打つ結果になれば、これほど嬉しいことはない」。

その一方で、Shuttleworthは「このOpenSUSE開発者への招待状に関係して気分を害された人」に対して謝罪の意を示している。

さらに自身のブログの中で、SUSEを攻撃する意図はなかったし、あのコメントは、「Novellの驚くべき決定、つまりLinux全般に対するMicrosoftのIPクレームを認めるという方針についてのもの」だったと述べている。

その流れの中で、Shuttleworthは、もしCanonicalが同様の決定を下した場合には、多くの開発者がUbuntuから離脱するだろうと述べている。「私はNovellとMicrosoftの提携について大いに注目しているし、フリーソフトウェアに大きな貢献をしている人々は皆そうだろう。ご存知のとおりNovellとSUSEは密接な関係にあるので、一方の行動は他方にも影響を与えずにおかない。もしCanonicalが愚かな決断を下した場合には、Ubuntuにも同様の影響があると予想される」。

Shuttleworthの招待状の後、Ubuntuはプロプライエタリドライバをいくつかリリースしたことについて非難された。Shuttleworthは、自分はUbuntuが完璧であると言いたかったわけではなく、「ただ我々は今後もBallmerの申し出を受け入れるつもりはないということ、そしてこの種の出来事がフリーソフトウェアの長期的な未来に与える影響を大いに憂えているということ」を述べたまでだとしている。

NewsForge.com 原文