クッキー削除をさらに強化したESR版「Firefox 91」が公開

 Mozillaは8月10日、オープンソースのWebブラウザの最新版となる「Firefox 91」を公開した。クッキーを完全に消去するEnhanced Cookie Clearningが加わった。

 Firefox 91は7月半ばに公開したFirefox 90に続く最新版。バージョン78に続く延長サポート版(ESR)となる。ESR版は約1年サポートされることになっている。

 Firefoxが差別化と位置付けるプライバシー関連機能をさらに強化し、Strict Mode(厳格モード)でブラウザの履歴を完全に消去できるようになった。任意のWebサイトを対象に、クッキー、スーパークッキー(通常のクッキーではなくブラウザフィンガープリントなどの技術でユーザーを識別・追跡する)を消去できるため、わかりにくいデータの漏洩を防ぐとしている。

 プラベートブラウジングではまた、HTTPS-First Policyとして全てのWebサイトへのアクセスに対してHTTPSを利用し、HTTPSに対応していない時にHTTPにフォールバックする。 MicrosoftにログインできるWindows SSOをサポートした。Windows 10のログイン情報を使うもので、設定メニューの「プライバシーとセキュリティ」から有効にできる。 性能面では、ユーザーのインタラクションで”catch-pu paints”を使うことで、10-20%のレスポンス時間の改善が図れるという。印刷設定では、広告、ボタンなどを除去した単純化表示が復活した。

 このほかにも細かな機能強化や不具合の修正が加わり、開発者向け機能も強化されている。

Firefox
https://www.mozilla.org/ja/firefox/