長期サポート版の「Apache CloudStack 4.16」が公開

 The Apache CloudStack Projectは11月15日、最新版となる「Apache CloudStack 4.16.0.0 LTS」を公開した。1年半の間、バグとセキュリティ修正が行われる長期サポート版となる。

 Apache CloudStackは、大規模な仮想マシンネットワークをIaaSとして実装・管理するのためのソフトウェア。米Citrix Systemsが2012年に寄贈したIaaS基盤をベースとし、IaaSに必要なコンピュートオーケストレーション、ネットワーク・アズ・ア・サービス、ユーザーとアカウント管理、ネイティブAPIといった機能を備えたターンキーのプラットフォームを目指す。ハイパーバイザーはVMware、KVM、Citrix XenServer、Xen Cloud Platform(XCP)、Oracle VM server、Microsoft Hyper-Vをサポートする。Apache CloudStack 4.16は1月に公開されたバージョン4.15に続く最新版。4系は2012年に公開されている。合計で22の新機能、そして244件の強化と修正が加わった。

 管理サーバーとハイパーバイザーのホスト向けにOpenSuse、Rocky Linuxのサポートが加わった。ストレージベンダーとの統合では、Dell EMC PowerFlex、LINSTORで、プラグインにより機能を活用できるようになった。UIでは、オブジェクトについて構造化されたコメント機能、オブジェクトの種類を表すカスタムリソースアイコン、一括処理などが加わった。バージョン4.15で非推奨となったレガシーのUIは、本バージョンで削除された。 UIを使ったVMware仮想マシンのインポートとエクスポートも可能になった。CloudStack-setup-databaseスクリプトを強化した。

 CloudStack Kubernetes Serviceも強化し、Kubernetes Autoscalingを使用できるようになった。また、Kubernetes ClustersがSystem VMベースとなり、管理を簡素化するという。このほか、多数の強化が加わっている。

Apache CloudStack
http://cloudstack.apache.org/