EMC、新アーキテクチャ搭載ストレージでミッドレンジ市場の2ケタシェア狙う

 EMCジャパン(ナイハイゼル・エドワード社長)は5月30日、ミッドレンジストレージ機器「EMC CLARiX(クラリックス)CX3 UltraScale(ウルトラスケール)」シリーズを市場投入すると発表した。

 新シリーズでは、新アーキテクチャ「EMCクラリックス・ウルトラスケール・アーキテクチャ」を搭載。同アーキテクチャは、4Gb/秒ファイバ・チャネル・テクノロジーが特徴で、既存製品と比べて最大2倍のパフォーマンスと容量で複数製品の統合が可能となる。ラインアップと税別価格は、部門別のアプリケーションやデータベース、ウェブサービスなどに適した「X3-20」が429万円から、データセンターにも対応する「CX3-40」が917万円から、最上位機種の「CX3-80」が1595万円から。SIerなど代理店を通じて中堅企業を対象に顧客を開拓していく。

 ナイハイゼル・エドワード社長は、「今回の製品で、大企業だけでなく中堅企業もILM(情報ライフサイクルマネジメント)が実現できるようになる」とアピール。会見には、米EMCのジョエル・シュワルツ・ミッドレンジシステム部門上席副社長兼ジェネラル・マネージャも出席し、「他社製品は、当社の『CX700』などより後に発売したにもかかわらず、ユーザートランザクションに要する平均レスポンスタイムが長く、トランザクション数も少ない」と牽制し、今回の「CX3ウルトラスケール」シリーズで他社製品との差をさらに広げたことを示唆した。

 同社では、「ミッドレンジ分野のマーケットシェアは、現段階では1ケタシェアで推移しているが、新製品投入で2ケタシェア獲得につなげる」(古谷幹則・執行役員マーケティング兼パートナー営業統括本部長)という。また、「最近、用途として広がっている“ディスク・トゥー・ディスク”にも対応できるため、新しい市場を創出できる可能性もある」(同)としている。

EMCジャパン=http://japan.emc.com/

提供:BCN