Googleに共有を仕込む若者
例えば、gmailfsは、Gmailアカウントをストレージとして利用するマウント可能なLinuxファイル・システムだ。Google cookingのようなもっと単純な仕掛けもある。これは素材を”Google”してサーチエンジンからレシピを受け取るツールである。最新のハッキング・ツールの1つにG2G Shareがある。これは伝統的なピアツーピア・ネットワークの上に作られた仕掛けである。この若き作者によれば、Googleがその活動をいつまで認めてくれるかわからないという。
G2G Shareは11月に登場したばかりなのに、ユーザー数は7,000、データサイズは127GBを既に超えている。あるPHPスクリプトが加入者のGmailアカウントにログインし、そこに存在するファイルについてのリストを作成し、G2G Share Webサイト上のリンクを用いてそれらを公開する。このサイトを訪れた人は誰でも検索して好きなファイルをダウンロードできる。
「あなたのアカウントにあるファイルをダウンロードしたい人がいると、システムがそれにアクセスし、メールに添付して転送する。すべてはシステムによって行われ、誰もパスワードを目にしない。」と、齢17のG2G Share作者、Robbie Groenewoudtは言う。Gmailのラベルがファイル・インデクサの役目を果たし、メールアカウントの所有者はどのラベルをG2Gで共有し、どのラベルを隠蔽しておくかを指定することができる。
ログインの詳細はユーザーから見えないが、Groenewoudt自身はその情報にアクセスできる。「暗号化してある。信用してもらうしかないけど、ユーザーのアカウントが私にとって一体どんな意味をもつのだろう?」Groenewoudtは、G2G Share専用の電子メール・アカウントを別途作成することを推奨している。
オランダ在住の学生であるGroenewoudtは、ファイルの共有やデータのバックアップのために多くの人々が既にGmailを使っていることを知ってG2G Shareを開発したという。「ファイルの共有がもっと簡単にできると思った」
ファイルをざっと検索したところでは、大半はAdobeやMicrosoftのような企業の商用ソフトウェアのコピーらしいのが明らかだ。そのため、Groenewoudtは、GoogleがG2G Shareを近いうちに閉鎖するのではないかと懸念している。「Googleがこのプロジェクトに好感を抱いていないことは承知している。返答を待っているところだ」
NewsForgeはGoogleに意見を求めたが返答はなかった。
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