「Wine 3.4」リリース

 Wine開発チームは3月16日、WindowsアプリケーションをLinuxで動かすためのWindows API実装「Wine 3.4」公開を発表した。

 Wine(Wine Is Not an Emulator)は、WindowsアプリケーションをLinux、macOS、BSD系などPOSIX準拠のOSで動かすための互換レイヤー。Windowsのロジックを仮想マシンやエミュレーターでシミュレーションするのではなく、Windows APIコールをPOSIXコールに変換して実行するため、性能とメモリに与える影響が少ないとしている。

 Wine 3.4は、2018年1月に公開されたWine 3系の最新版。グラフィックAPI「Vulkan」のサポートを拡大し、X11ドライバの統合、Swapチェーンのサポートの実装などが加わった。また、x86_64の特権命令の処理が適切に行われるようになった。x86_64では、例外パラメーター関連も修正されている。

 WindowsのレジストリエディタRegEditでも、バイナリエディタダイアログのフォントやスクロールバーなどが改善されている。これらの機能強化に加えて、バグも合計45件修正した。

Wine
https://www.winehq.org/