Linuxのperfプロファイラ向けGUI「hotspot 1.0」が公開

 ドイツKDABは7月6日、Linuxのperfプロファイラ向けGUI「hotspot 1.0」のリリースを発表した。GUIによる操作でパフォーマンス分析を行えるツールで、現時点では一部のperf reportのドロップインリプレースとして利用できるとしている。

 hotspotはパフォーマンスデータ向けにQtベースでスタンダロンのGUIを構築するオープンソースプロジェクト。Qt、C++などを得意とするソフトウェア開発会社KDABの研究開発プロジェクトとして進んでいる。将来的にはさまざまなパフォーマンス関連データフォーマットをサポートする予定で、容易に使えるプロファイラデータの分析機能の提供を目指す。

 hotspotはperf.dataファイルを取り出してパーシングし、中身を評価して結果をグラフィカルに表示する。「perf report」コマンドを置き換るものとして利用でき、メリットとしてインタラクティブなGUIとツールチップによってデータを異なる方法で分析できるほか、再起動なしにトップダウン/ボトムアップのビューの切り替えが可能という。

 また、フレームグラフを利用して、大規模なコードベースからでも最適化の可能性がわかるという。インラインフレームを持ち、ソースファイルと行情報を表示できる。1つのビューで複数のイベントを表示でき、組み込みで必要なクロスマシン分析もサポートする。

 プロジェクトでは今後の計画として、CPUコア、プロセス、スレッドといった情報の収集およびフィルタリング機能を拡充していくほか、perf recordをhotspotで走らせるなどのことを挙げている。

 hotspotはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

hotspot
https://github.com/KDAB/hotspot