「日常生活の変化と認知機能に関する意識調査」について

~家族以外との会話時間の減少が、認知機能の低下に影響か?~

 キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)は、9月の「世界アルツハイマー月間」※1に合わせて、2022年7月15日(金)~18日(月)の4日間、全国20歳以上の男女3,175人に対して日常生活の変化と認知機能についての意識調査を行いました。
※1「国際アルツハイマー病協会」(ADI)は、世界保健機関(WHO)と共同で毎年9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定し、アルツハイマー病等に関する認識を高め、世界の患者と家族に援助と希望をもたらす事を目的に認知症の啓発を実施しています。また、9月を「世界アルツハイマー月間」と定め、さまざまな取り組みを行っています。

トピックス
■直近の生活変化について~日常生活が戻りつつある中で、約5割が睡眠を十分にとりたいと感じている~
・「最近2~3カ月で、30分以上外出する日数は、週に何日か」を尋ねたところ、「週に6~7日」していると回答した人は39%となった。コロナ自粛期間中(緊急事態宣言などの行動制限中)は28.9%だったことから、外出頻度は増加傾向にあり、日常生活が戻りつつある。

・「コロナ自粛明け(行動制限解除後)に、外出して実施したこと」を尋ねたところ、1位は「店舗でのショッピングを楽しむこと」(44.9%)、2位は「レストラン等での外食を楽しむこと」(37.3%)となった。リアルな体験の場を楽しむための外出が増えている。オフィス・職場への通勤は3位で28.1%となった。当アンケート回答者の約4割は「フルタイム勤務」であることから、約1割がリモートワークを継続していることが分かる。

・「現在行っている生活習慣で今後も続けたいこと」を尋ねたところ、1位は「睡眠を十分とるように心がける」(54.1%)となった。コロナ禍によるストレスや生活リズムの崩れにより、睡眠に課題を抱えている人が多いことが推察される。2位は「規則正しい生活をする」(42.4%)、3位は「ウォーキングやジョギング」(38.8%)となった。コロナ禍で在宅時間が増えたことで、生活リズムが崩れたことを自覚している人も多く、「十分な睡眠」「規則正しい生活」「運動」といった自身の健康を守るための生活習慣が定着していくと考えられる。

■直近で感じる認知機能低下について~家族以外との会話時間の減少が、認知機能の低下に影響か?~
・「最近2~3カ月とコロナ禍以前を比較した際に感じる変化」を尋ねたところ、1位は「疲れやすくなった」(34.8%)、2位は「筋力が落ちた」(31.2%)と、約3割の人が自身の身体の健康について変化を感じている。

・「他人と会うのをおっくうに感じる」は19.7%となった。コロナ禍による自粛が続いたことで主なコミュニケーションがオンラインとなり、リアルなコミュニケーションに負荷を感じる人も増えた可能性がある。

・18%の人は「話したい内容が思い浮かんでも、スッと言葉が出てこない」と回答しており、認知機能の中でも「言語能力」の衰えを感じている。フリーコメントでは、「家族以外との会話時間が減少していること」を要因に掲げている人も複数おり、リアルなコミュニケーション機会が減少したことが一因と考えられる。口頭でのコミュニケーションを潤滑に行うために今後取り組みたいこととしては、「家族以外の人との会話を増やすこと」「思考を整理して話す練習をすること」などの回答が見受けられた。なお、当項目は、20代から80代まで全世代で約2割が選択しており、年代差が少ないことも特長。

■認知機能に対する意識について~将来の「記憶力」の低下に不安を感じる人が約8割~
・「今後低下すると不安な認知機能」については、1位「記憶力」(79.8%)、2位「判断力」(64.6%)、3位「言語能力」(54.8%)、4位「遂行力」(41.6%)、5位「計算力」(35.6%)となった。認知機能の中でも特に「記憶力」の低下に不安を感じている人が多いことが分かった。

・認知機能(記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力)をどちらかというと維持・向上したいと思う人は、89.6%いる一方で、実際に取り組んでいる人は46.8%と、意識と取り組みに差が生じている。取り組んでいない人のフリーコメントには「何をしたらよいか分からない」というコメントが圧倒的に多かった。多くの人は、認知症に対する不安は抱えているものの、いつ何から手を付けたらよいか分からないという課題を抱えていることが分かる。

・「認知機能(記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力)の対策は何歳頃から取り組むべきか」を尋ねたところ、1位「一概には言えない/分からない」、2位「50代前半から」(13.2%)、2位「40代前半から」(10.8%)となった。各年代の回答を見ると、50代前半までは、今の自分の年代を回答するスコアが最も高かった。一方で、60代を超えると「50代前半から」など、今の自分よりも若い年代を回答するスコアが最も高くなることから、自身の認知機能の変化を50代後半に感じる人が増加する“50代後半の壁がある”ことが分かった。

・認知機能の維持・向上への対策は高齢になってからではなく、今から始めるべきという意識が顕れており、若い世代から認知機能の維持・向上の自分事化が進んでいる傾向が見てとれた。

■認知症を予防するための対策について
~ウォーキングなどの適度な運動を取り入れる人が多数派。コロナ禍をきっかけに始めた人も~
・「認知症のリスク低減、認知機能維持に効果がある可能性があると言われている活動として取り入れているもの」を尋ねたところ、1位は「週に数回、30分以上のウォーキングなどの有酸素運動などの定期的な運動」(40%)、2位は「1日に必要な野菜や果物、魚などの良質なたんぱく質をバランスよくとる健康的な食生活」(25.6%)となった。運動を取り入れている人のフリーコメントでは、コロナ禍以前より10年以上も運動習慣を継続している人と、コロナ禍以降で在宅が増えたため意識的に取り組みを開始した人がいることが分かった。コロナ禍をきっかけに、自分の健康は自分で守るという意識が芽生え、認知機能も維持・向上させたいと思う人が増えてきたことが推察される。
・少数派ではあるものの、認知機能の維持・向上に、特定の食品や食成分を摂取するように心がけているという人もいた。フリーコメントには、「カマンベールチーズなどの乳製品や、サプリメントを意識的に摂るようにしている」と記載があった。

調査概要
 1. 対象:全国20歳以上の男女 有効回答数3,175名
 2. 調査方法:インターネット調査
 3. 調査期間:2022年7月15日(金)~7月18日(月)
 ※四捨五入のため、合計値が必ずしも一致しない場合があります。

「キリン脳研究」について

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 日本は4人に1人が高齢者※2の「超高齢社会」となっており、2025年には高齢者のうち5人に1人が認知症になる※3と推計されています。また、昨今の急激な社会環境変化もあり、脳や心の健康増進は大きな社会課題となっています。キリングループでは、脳科学研究を通じて「脳や心の健康」を守り、新たなよろこびを生み出す「キリン脳研究」を進めています。「キリン脳研究」は、キリンならではの発想と技術で脳の健康を守ることを通じ、社会課題の解決に向けて貢献するとともに、一人ひとりが社会の中で、自信や希望、そして気持ちのゆとりを感じながら暮らせるこころ豊かな社会の実現を目指していきます。
※2 内閣府 令和2年版高齢社会白書
※3 厚生労働科学研究費補助金 厚生労働科学特別研究事業.
  日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究.平成26年度総括・分担研究報告書. 2015.

 キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。

※当リリースを引用する場合は、「日常生活の変化と認知機能に関する意識調査2022年7月実施 キリン脳研究」と記載ください。

調査結果

■直近の生活変化について
(1)最近2~3カ月で、30分以上外出する日数は、週に何日ですか?
(2)コロナ自粛期間中で、30分以上外出する日数は、週に何日ですか?
・最近2~3カ月で、39%の人が週6~7日で30分以上の外出をしていると回答。コロナ自粛期間中は28.9%だったことを踏まえると、全体的に外出頻度は増えている。
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(3)コロナ自粛明けに、外出して実施したことは、次のうちどれですか?(複数選択可)
・店舗でのショッピングやレストランでの外食と回答する人がいずれも約4割と、オフィスへの出勤を上回った。
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(4)次の生活習慣の中で、現在行っていて、今後も続けたいことはどれですか?(複数選択可)
・十分な睡眠をとることに最も関心が集まった。また約4割の人が規則正しい生活やウォーキングなどの生活習慣を今後も続けていきたいと回答した。健康意識への高まりが全体的に見て取れる。
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(5)日常生活がコロナ自粛前の状態に戻りつつある中で、現在とコロナ禍以前を比べて感じた変化はありますか?次のうちからお選びください。(複数選択可)
・最近2~3か月とコロナ禍以前を比較した際に自身が感じる変化として、1位「疲れやすくなった」、2位「筋力が落ちた」と、いずれも約3割の人が自身の身体の健康についての変化を感じている。4位「他人と会うのをおっくうに感じる」と、19.7%の人が回答した。6位「話したい内容が思い浮かんでも、スッと言葉が出てこない」と、18%の人が認知機能の中でも言語能力の衰えを感じると回答した。
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※下記グラフは、認知機能(記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力)に関わる項目のみを抜粋
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(6)次の日常の場面のうち、「認知機能」が役割を果たしていると思うものはどれですか?あてはまるものをお選びください。(複数選択可)
・「久しぶりに会った知人・友人の人の名前がすぐに思い出せる」、「外出するときの忘れ物をしない」など、認知機能が記憶力において役割を果たしていると考える人が多い。
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(7)次のうち、今後低下すると、不安な「認知機能」はどれですか?(複数選択可)
・79.8%が将来の自身の記憶力の低下に不安を抱いている。
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(8)あなたの周囲で、認知症と診断された方や、「認知機能(記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力)」が低下していると感じる方はいらっしゃいますか?
・37%が、「周囲に認知症と判断された方や、認知機能が低下している人がいる」と回答。
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(9)あなたは、「認知機能(記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力)」を維持・向上したいと思いますか?
・認知機能の維持・向上を「とてもしたいと思う」と回答した人が52.6%、「まあ思う」と回答した人が37%。合計で約9割が認知機能の維持・向上に意欲があると回答。
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(10)あなたは、「認知機能(記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力)」の維持・向上に取り組んでいますか?
・約9割が認知機能の維持・向上に意欲があると回答した一方で、実際に認知機能の維持・向上に取り組んでいる人は約46.8%と、意欲と取り組みの実態には差があることが分かった。

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(11) 「認知機能(記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力)」の対策は何歳頃から取り組むべきだと思いますか?
・認知機能の維持・向上への対策を始めるべきと思う年代については、分からないという回答が最も多かったものの、「50代前半から」、「40代前半から」、「40代後半から」と、中高年に差し掛かる年代から対策を始めるべきと考えている人が多い。20代や30代は今の自分の世代から対策を始めたいという回答が多く、認知機能の維持・向上への対策は高齢になってからのものではないこと、若い世代においても認知機能の維持・向上の自分事化が進んでいる傾向が見られた。
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(12) あなたは、認知症に対する不安がありますか?
・認知症に対する不安が「とてもある」と回答する人が23.6%、「まあまあある」と回答する人が43.9%と、合計で約6割の人が認知症への不安を抱えていることが分かった。
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(13)以下の内容は、認知症のリスク低減、認知機能維持に効果がある可能性があると言われています。ご存知のものはありますか?(複数選択可)
※参考:WHO(世界保健機構)ガイドライン「認知機能の低下および認知症のリスク低減」
・適度な運動やバランスのよい食事をとるといった規則正しい生活習慣や、ゲームや囲碁などによる知的活動や、他社との交流などが、認知機能維持に効果があると知られている。
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(14)(13)でご存知のものがあると答えた方にお聞きします。取り入れている(取り入れたことがある)ものはありますか?(複数選択可)
・適度な運動やバランスのよい食事をとるといった規則正しい生活習慣を、実際に取り入れる人が多数派。
・ゲームや囲碁の知的活動については、年代があがるほど取り入れている人が増加する傾向がある。
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(15)(14)で取り入れている(取り入れたことがある)と答えた方にお聞きします。最も長く取り組んでいるものはどれですか?
・認知機能維持に効果があると知られる活動の中で、実際に長く取り組んでいるのは、ウォーキングなどの適度な運動という回答が36.5%。その他の項目は、取り組みが効果的であるとは知っているものの、取り組みの継続に課題があると推察される。
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(16)もしも、自分や家族に認知機能の低下が見られた場合、どのような対処をしますか?次のうちからお選びください。(複数選択可)
・運動は49%、「知的活動」や「他者との交流」など、自身の日常生活における行動を変化させることで対処をしようとする人がいずれも約4割となった。
・一般食品やサプリメント摂取など、食品摂取で対処しようとする人、認知機能改善のアプリケーション利用も約15%となった。
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(17)もしも、自分や家族に認知機能の低下が見られた場合、どのような対応をしますか?(複数選択可)
・自分や家族に認知機能の低下がみられた場合、「医師に相談」と回答する人が72.1%となった。
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■調査対象者 N=3,175

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リリース詳細
提供元: PR TIMES