セールスフォース・ドットコム、年次調査レポート「マーケティング最新事情」(第7版)日本語版を公開

~日本のマーケターの71%は、自分の仕事が1年前よりも大きな価値を提供していると実感
デジタル化する顧客にエンゲージメント戦略を変更して対応するも、不完全なデータが課題に
データを活用して顧客体験を作り出す能力に満足している日本のマーケターは、わずか31%~

※当資料は、2021年8月11日に米国で発表された資料(https://www.salesforce.com/news/stories/state-of-marketing-in-2021/)を元に、日本語バージョンのレポート完成を受け、日本向けに内容を加筆・再編集したものです。
株式会社セールスフォース・ドットコム(本社:東京都千代田区、代表取締役会長 兼 社長:小出 伸一、以下、セールスフォース・ドットコム)は本日、年次調査レポートである「マーケティング最新事情」(第7版)の日本語翻訳版を公開(https://www.salesforce.com/jp/form/state-of-marketing/)しました。本レポートは、世界32カ国の8,200人以上のマーケティングリーダーを対象に、セールスフォース・ドットコム のリサーチ機関であるSalesforce Research(https://www.salesforce.com/resources/research-reports/?sfdc-redirect=404#!page=1)が調査を実施しています。過去1年間にマーケターが刺激を受けたこと、課題となったこと、そしてこれからの時代に期待することを明らかにしています。調査結果を精緻に分析した結果、マーケターが不確実な時代を乗り越えるための重要な関連性や価値、役立つガイドに関するインサイトが得られました。

本レポートは日本のマーケター300名が調査対象に含まれており、コロナ禍においてデジタルファーストの顧客や見込み客に対応する中、マーケターはクロスチャネル、クロスデバイスのカスタマージャーニーの構築やチャネルミックスを変化させながら困難を乗り越えていることが明らかになりました。日本ではマーケターの71%は、自分の仕事が1年前よりも大きな価値を提供していると感じています。

本調査は、2021年5月4日から6月3日まで実施された二重盲検調査(Double-Blind Survey)にもとづくものです。マネージャー以上の指導的役割を担う常勤マーケティングリーダーから、8,227件の回答が寄せられました(第三者パネルプロバイダーによって収集され、セールスフォース・ドットコムの顧客に限定されません)。回答者は、北米、中南米およびメキシコ、日本を含むアジア太平洋、ヨーロッパ、中東、アフリカの B2B、B2C、B2B2C 企業のマーケターです。これにより以下の傾向が明らかになりました。

■マーケターの優先事項と重要課題の上位には「イノベーションの推進」と「リアルタイムの顧客エンゲージメント」
調査全体において、マーケターの優先事項と重要課題は、昨年に続き「イノベーションの推進」と「リアルタイムの顧客エンゲージメント」が上位に挙がりました。コロナ禍で新たに下記項目が加わっています。

クロスチャネル、クロスデバイスのジャーニーの構築
複数のチャネルやデバイスを使って企業やブランドとやり取りする顧客が増えたことで、新たな優先事項として浮上しました。

マーケティングROIとアトリビューションの向上
顧客の変化に対応して戦略、チャネル、戦術がもたらす価値を迅速に把握することが求められる中で、新たな優先事項に挙がりました。マーケターはこの1年で顧客エンゲージメント戦略の方向性を転換しています。

コラボレーション
マーケターがすべての顧客接点で一貫した体験を提供するには、マーケティング組織内でのコラボレーション、そして営業やサービス部門とのコラボレーションが不可欠です。しかし、リモートワークへの移行により、コロナ禍以前と比べ、コラボレーションが難しくなっています。

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■消費者の行動がチャネルのROIを左右
お客様がデジタル移行しているのに伴い、企業はデジタル戦略を変えています。パンデミック以前、消費者と企業とのやり取りの42%がデジタル上で行われていたのに対し、パンデミック後は60%に増加しています。このようにデジタルエンゲージメントへの移行が急速に進んだことで、マーケターは、どのチャネルへの投資を増やすべきか、あるいは減らすべきかを再検討することになりました。日本においては、マーケターの83%がコロナ禍以降、自社のマーケティングチャネルミックスを変化させた、と回答しています。

デジタルマーケティングチャネルは以前にも増して高く評価されるようになりました。この1年で価値の高まったチャネルとして上位に挙がったのは、動画、ソーシャルメディア、デジタル広告です。昨年の調査結果では、顧客ライフサイクルの様々なフェーズで特に高いROIを生み出したチャネルとして動画は最下位でしたが、コロナ禍によって動画コンテンツへの需要が変化したことが明らかになりました。

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■コロナ禍で顧客満足度指標への意識高まる
コロナウイルスの感染拡大以前から、マーケティングの成功の定義は常に進化していました。しかし、コロナ禍により顧客の期待と行動が急速に変化したため、この進化がさらに加速しています。調査全体において、78% の企業がパンデミックの影響で成功指標の変更または優先順位の見直しを行いました。この1年で、ネットプロモータースコア(NPS)などの顧客満足度指標へのマーケターの意識は高まっており、収益やマーケティング/セールスファネルといった指標よりも重要度では勝っています。
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■不完全なデータが顧客が求めるエクスペリエンスを生み出す課題に
データソースが増加するほど、取り扱いは困難になります。マーケターは2021年から2022年までにかけて、使用するデータソースが40%増加すると予測しています。本来であれば、データが増えることは、より効果的にパーソナライズされたエクスペリエンスを生み出す機会になります。しかし、マーケターの大半は、不完全なデータを使っているため、あるべき状態から大きくかけ離れています。日本では、マーケターの77%が自社の顧客エンゲージメントをデータドリブンで行っていますが、データを活用して顧客が求めるエクスペリエンスを作り出す能力について、完全に満足しているマーケターは、わずか31%に過ぎないことが明らかになりました。

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■企業のスキルアップ施策は不十分
マーケターが求めるトレーニングと、企業が実施するトレーニングに大きな隔たりがあることが明らかになりました。会社で受けるトレーニングがスキルアップに役立っていると評価したマーケターは、わずか36%にとどまり、マーケターが望んでいるスキルトレーニングの提供が不足しています。マーケターが向上させたいと答えたスキルの第1位は「クリエイティビティ」ですが、日本においてこの分野のトレーニングを提供している企業は40%。マーケターの需要の高いデータ分析のスキルについても、30%の企業が分析のトレーニングを提供しているだけで、十分ではありません。
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「マーケティング最新事情」(第7版)は以下のリンクからダウンロードいただけます。
https://www.salesforce.com/jp/form/state-of-marketing/

セールスフォース・ドットコムについて
セールスフォース・ドットコムは、顧客関係管理(CRM)のグローバルリーダーであり、デジタル時代において企業と顧客を近づけるお手伝いをしています。 1999年に設立されたセールスフォース・ドットコムは、あらゆる規模と業界の企業がクラウド、モバイル、ソーシャル、IoT、人工知能、音声、ブロックチェーンなどの強力なテクノロジーを活用し、360度で顧客と繋がるためのツールを提供します。セールスフォース・ドットコム(NYSE:CRM)の詳細については、www.salesforce.comをご覧ください。

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提供元: PR TIMES