人工知能(AI)を実現するディープラーニング(深層学習)の統合開発環境「Neural Network Console クラウド版」にて 膨大な計算を可能にする分散学習環境の提供を開始

 ソニーは、ディープラーニング(深層学習)のプログラムを生成できる統合開発環境「コンソールソフトウェア:Neural Network Console クラウド版」(https://support.dl.sony.com/docs-ja/)において、複数のノードを利用して膨大な計算を可能にする分散学習環境の提供を、本日より開始します。
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 ソニーは、2017 年6 月にディープラーニング開発のためのコアライブラリ「Neural Network Libraries
https://nnabla.org/)」をオープンソース化し、同年8 月にコンソールソフトウェア「Neural Network Console」の提供を開始しました。また、2018 年5 月からは複数GPU による高速学習サービス「Neural Network Consoleクラウド版」の提供を開始し、ウェブブラウザーでアクセスするだけで、GUI ベースの直観的な操作画面やクラウド上のリソースを使用した本格的なディープラーニングのプログラム開発ができる統合開発環境を提供して
います。
 さらに、2019 年4 月よりクラウド版のGPU として、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下:産総研)
が構築・運用する世界最大規模のAI 処理向け計算インフラストラクチャであるAI 橋渡しクラウド(AI Bridging
Cloud Infrastructure、以下「ABCI」)」の選択ができるようになりました。

 このたび、「Neural Network Console クラウド版」の学習・評価で利用できる「ABCI」の計算ノード(※1)において、複数のノード(マルチノード)による分散学習に対応します。これまで1つの学習処理あたりで利用できる計算ノードは1 台(4GPU)が最大でしたが、今後は最大16 台(64GPU)の利用が可能になります。これにより、従来は一部の研究者などが利用してきた大規模なAI 開発環境を、一般のユーザーがGUI を介して手軽に利用できるようになります。
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 ディープラーニングとは、人間の脳を模倣したニューラルネットワークを用いた機械学習の一手法です。これを使用することで画像認識や音声認識の性能が近年飛躍的に向上しています。
 一方で、認識精度を向上させるために学習データのサイズやモデルのパラメーター数が増加し、計算時間が飛躍的に増加して、一度の学習に数週間から数カ月を要するケースもでてきました。AI 開発においては様々な試行錯誤を繰り返す必要があるため、学習時間の短縮は非常に重要となります。そのため、複数のGPU を活用した分散学習による開発の効率化が現在脚光を浴びています。

 ソニーは、産総研が2018 年10 月に実施した「ABCI グランドチャレンジ」にて当時世界最速(※2)となる学
習速度を達成するなど、かねてより分散学習の研究開発に取り組んできました。これらの知見をもとに、学習高速化の様々な技術をユーザーが使いやすいGUI の形にし、誰もが大規模な分散学習を実現できるサービスとして提供するに至りました。

 AI による利便性の向上が多くの製品やサービスにおいて期待されるなか、研究者や開発者、事業者など幅広いユーザーの皆様が、高度なプログラミングをより効率的に実現できるよう今後もサポートしてまいります。

○「Neural Network Console クラウド版」マルチノード分散学習の主な特長

“GUI×分散学習”で大規模なAI 開発環境を実現
直感的でわかりやすいGUI を通じたニューラルネットワーク設計ができるディープラーニング開発環境において、新たにマルチノードによる分散学習の実行に対応しました。これまで一部の研究者などが利用していた高度な計算環境を、一般のユーザーが自身のPC からウェブインターフェースを介して、手軽に操作できるようになります。

複数ノードの割り当てが手軽にできるユーザーインターフェース
ノード数を選択しボタンをクリックするだけで分散学習の利用が可能です。
大量のデータを用いた複雑な学習を実行する場合も、内容に応じてノード数を選択することで柔軟に処理性能の上限をコントロールできます。オンデマンドでクラウド環境のリソースを利用することで、一時的な計算環境構築のための費用削減とともに、柔軟な学習環境での効率的な開発が可能です。
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最大16の計算ノードを利用可能、演算処理が飛躍的に速く
ノード数は、4台、8台、16台の3種類から選択できます。
「Neural Network Console クラウド版」では、これまで1つの学習処理あたりで利用できる計算ノードは1台が最大でしたが、今回、最大16台の利用が可能となり、演算処理が飛躍的に速くなります。なお、今後最大ノード数を更に向上できるよう研究開発を継続してまいります。

○ 利用料金

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※右下の太枠内が今回新たに提供するメニューです。
※記載の金額はすべて税抜です。

[表: https://prtimes.jp/data/corp/196/table/1274_1.jpg ]

(※1) AI 開発用に構成された計算システム
(※2) 2018 年11 月13 日時点(ソニー調べ)
    ImageNet データセットを利用してResNet-50 モデルの学習を実施しました。
    ImageNet/ ResNet-50 とは、それぞれ一般的に利用されている画像認識用データセットおよび
画像認識用モデルとなります。

リリース詳細
提供元: PR TIMES