ユビキタス・AIコーポレーション グループ、IoT機器のサイバーセキュリティ対策とソフトウェア品質向上を実現する製品群と技術サービスを統合した事業を開始

株式会社ユビキタス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐野 勝大、以下「ユビキタス社」)とグループ企業の株式会社エーアイコーポレーション(本社:東京都品川区、代表取締役社長:加藤 博之、以下「エーアイコーポレーション社」)は、IoT時代のサイバーセキュリティに対応した脆弱性対策やセキュアで高品質なソフトウェア開発を包括的に支援するための製品群と技術コンサルテーション・サポートなどのサービスを統合した事業を開始することを発表します。

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提供イメージ

第四次産業革命を迎え2020年には200億を超えるIoT機器がインターネットやネットワークにつながるとされています。また、コネクテッドインダストリーズ(日本版インダストリー4.0)への積極的な取り組みが発表されるなど国策としての動きも進んでいます。一方、深刻なサイバーセキュリティの脅威が予測され、2016年5月に経済産業省が「IoTセキュリティガイドライン」を策定、2017年10月には総務省が「IoTセキュリティ総合対策」を発表しています。これに伴い、IoT機器の脆弱性への対応、よりセキュリティに配慮したシステム開発や品質管理の義務化を求める傾向が強まることで、今後は機能性や品質に加えて情報セキュリティを企画・設計段階から確保するための方策“Security by Design”がさらに重要になると見られています。

ユビキタス・AIコーポレーション グループ(以下「UAICグループ」)では、ユビキタス社が、これまで培ってきたIoT、組込みソフトウェア分野でのネットワーク関連技術や著作権保護、耐タンパ処理、暗復号技術などのソフトウェア技術と自社開発のミドルウェア製品を保有しています。また、エーアイコーポレーション社は、ソフトウェア品質向上支援ツールと脆弱性検査ツール、セキュリティ関連製品などの多様なユニークかつ最先端の海外ソフトウェア製品を取り扱っており、さらに2017年10月20日には新たに米Beyond Security社のファジング※1ツール「beSTORM」の取り扱いも開始し、当該分野での技術ノウハウや技術サポートの体制に強みをもっています。
これらの製品、技術を、要求分析から設計、開発、テストに至るまで開発プロジェクト全体で包括的に利用することで、仕様、コーディング規約の実装漏れやタイミング依存など表面化しにくい潜在的な不備、脆弱性(セキュリティホール)の原因となるソフトウェア不具合の検出、排除がより高度なレベルで早期に行えます。
さらに、同様の工程を開発プロセスに定常的に取り込むことにより、品質がプロセス全般にわたって改善され、手戻り、不具合の少ない開発を実現し、高い生産性を保ちつつ、高品質かつセキュアなソフトウェア品質を確保できると考えています。

今回の発表では、これまでの製品中心の提案に加えて、長年にわたる組込みソフトウェアとセキュリティ関連の技術と知識、ソフトウェア開発工程での品質向上の経験が豊富なUAICグループの技術者によるコンサルテーションや技術サポート、トレーニングを合わせた統合サービスを開始します。
これにより、サイバーセキュリティ対策上の要求仕様策定から設計、実装、テスト、出荷判定、出荷後のサポートまで、メーカーや開発会社が全開発局面で直面する継続的に対応すべき課題へのソリューションを提供します。

■コネクティッドカー開発工程における製品適用例
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■SecQuality 製品一覧(2017年10月24日現在)
<ソフトウェア品質向上支援ツール>
利用シーン:要求仕様作成時
製品名 :要求仕様検証、自動実装テスト Argosim社『STIMULUS』
機能概要 :実装無しに要求仕様の動的検証、動作イメージの把握が可能

利用シーン:設計
製品名 :マルチECU対応タイミング検証ツール INCHRON社『chronSIM』
機能概要 :実装無しでシミュレーションによりタイミングを検証
(車載環境サポート)

利用シーン:設計
製品名 :マルチECU対応最悪実行時間算出ツール INCHRON社『chronVAL』
機能概要 :実装無しでシミュレーションにより最悪実行時間を算出
(車載環境サポート)

利用シーン:コーディング、ユニットテスト
製品名 :高性能静的解析ツール GrammaTech社『CodeSonar』
機能概要 :フロントローディングによる早期不具合検出が可能。
MISRA-C、CERT対応

利用シーン:SILsシミュレータ
製品名 :多機能仮想ECU QTronic社『Silver』
機能概要 :PC上でECUコードを実行。適合、BSW検証も可能。
FMU対応シミュレータ、Simulinkとのコシミュレーション

利用シーン:SILsシミュレータ向けテスト
製品名 :ECU向け自動テストツール QTronic社『TestWeaver』
機能概要 :AI技術を駆使したテストシナリオの自動生成と
膨大なテスト数により再現性の低い不具合検出が可能

利用シーン:結合テスト、システムテスト
製品名 :要求仕様検証、自動実装テスト Argosim社『STIMULUS』
機能概要 :膨大な自動テストケース生成により、実装が要求仕様を
満たしているか検証、また不具合を検出するツール

利用シーン:結合テスト、システムテスト
製品名 :高性能静的解析ツール GrammaTech社『CodeSonar』
機能概要 :マルチスレッド、割り込み干渉によるデータ競合検出可能。
バイナリ解析対応製品も有り

利用シーン:結合テスト、システムテスト
製品名 :マルチECU対応タイミング検証ツール INCHRON社『chronVIEW』
機能概要 :HWトレースのデータをインポートし、
ターゲットでのタイミングを検証

利用シーン:結合テスト、システムテスト
製品名 :最悪実行時間算出ツール Rapita Systems社『RapiTime』
機能概要 :実機での実時間測定とコードの静的解析によるパス把握により
最悪実行時間を正確に算出

利用シーン:結合テスト、システムテスト
製品名 :組込みターゲット向けカバレッジ測定ツール
Verifysoft Technology社『Testwell CTC++』
機能概要 :ROM、RAMの少ない組込みターゲットで測定可能。
ISO26262、Do-178B認証キット有り

利用シーン:操作試験、出荷判定、ペネトレーションテスト
製品名 :固有プロトコルテスト可能なファジングツール
Beyond Security社『beSTORM』
機能概要 :独自プロトコルの追加、カスタマイズが可能
1,000万以上の膨大なテストケース実行が可能

<セキュリティ関連ミドルウェア・ライブラリ>
利用シーン:耐タンパ処理、鍵管理、暗号処理、セキュアブート
製品名 :ユビキタス社『Ubiquitous Securus』
機能概要 :HSM耐タンパ領域処理、鍵/ストア管理、暗復号処理。
ARM TrustZone、ルネサスTSIPなど各HSM対応

利用シーン:耐タンパ処理、鍵管理、暗号処理、セキュアブート
製品名 :OnBoard Security社『TrustSentinel』
機能概要 :TPM2.0仕様 TSSスタック

利用シーン:耐タンパ処理、鍵管理、暗号処理、セキュアブート
製品名 :各種暗号ライブラリ
機能概要 :SSL/AES/TLS/RSA/IPsec/3DESなど

利用シーン:耐タンパ処理、鍵管理、暗号処理、セキュアブート
製品名 :OnBoard Security社『NTRU』
機能概要 :耐量子コンピュータ向けNTRU仕様暗号ライブラリ

利用シーン:著作権保護処理
製品名 :ユビキタス社『Ubiquitous DTCP』『Ubiquitous HDCP』
機能概要 :デジタルコンテンツの機器認証、著作権保護技術

利用シーン:Wi-Fi暗号通信処理
製品名 :ユビキタス社『Ubiquitous WPA/WPS/Wi-Fi Direct』
機能概要 :Wi-Fiセキュア通信

利用シーン:通信の保護
製品名 :Icon Labs社『Floodgate Firewall』
機能概要 :組込み用軽量IPS、DPIなどのファイアウォール

利用シーン:機能安全対応通信
製品名 :HCC社、エーアイコーポレーション社『SafeNet』(開発中)

機能概要 :ISO26262、ASIL-B対応TCP-IPスタック

利用シーン:V2Xセキュリティ通信
製品名 :OnBoard Security社『Aerolink』
機能概要 :IEEE1609.2準拠セキュア通信プロトコルスタック

今後は、出荷済製品の脆弱性診断といったセキュリティ対策のサポート、製品企画時のセキュリティ機能の実装や開発工程でのセキュア開発の技術サポートなど、コンサルテーション業務の請負体制をさらに強化する計画です。

UAICグループは、関連分野での自社開発製品と海外ソフトウェア製品の取り扱いを拡充するとともに、セキュリティ関連団体や企業との協業を通じて、ますます高度化、複雑化するIoT分野でのセキュリティ強化とソフトウェア品質向上を総合的にサポートし、安心・安全な社会の実現に貢献し、企業としての成長を目指してまいります。

※1 ファジングとは、ソフトウェアの不具合を検出するために通常のテストケースでは予測不可能な入力データを膨大に与えることで意図的に例外状態を発生させ、その挙動を確認するためのテスト手法のひとつです。

※ 本リリースに記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。

■ユビキタス・AIコーポレーション グループについて
「Ubiquitous Network Framework」や「Ubiquitous QuickBoot」など自社技術をベースとした「小さく、軽く、速い」組込みソフトウェアの企画、開発、販売実績を持つユビキタス社と、30年以上にわたり、BluetoothスタックやBIOS、ソフトウェア品質向上ツールなど、海外の先端、かつユニークなソフトウェア製品を輸入、販売する技術商社のエーアイコーポレーション社が、両社の取り扱う製品と技術を組み合わせた高付加価値かつラピッドな組込み開発を可能にするソリューションを提案することを目的として活動しています。

■株式会社ユビキタス(証券コード:3858)について
ユビキタス社は、2001年に創業された組込み機器向けを中心としたコンピュータソフトウェアの開発・ライセンスを行う企業です。ユビキタス社会において必要となる、ネットワーク関連(ホームネットワーク関連・暗号技術を含む)、データベース、システムの高速起動技術などの多数のソフトウェアとサービスを提供しております。他と差別化された製品群で、ユビキタス社会の要請に応えます。

本社所在地: 東京都新宿区西新宿1-21-1 明宝ビル6F
URL : https://www.ubiquitous.co.jp/

■株式会社エーアイコーポレーションについて
エーアイコーポレーション社は、1985年の設立以来、機器組込み用ソフトウェアの専門輸入商社として、ネットワーク、コネクティビティ、ストレージ分野等の各種ミドルウェア、品質向上支援・テストツール、キャリアグレード分野の各種ソフトウェア、EFI-BIOS等、30社を超える世界のトップメーカーから最先端の技術を持つユニークなスタートアップ企業までの代理店としてライセンス販売を行っています。同時に、これら製品群に関連する移植やカスタマイズと技術サポートを行うことで、車載・民生・通信・産業機器等、マイクロプロセッサ応用製品を開発するあらゆるお客様の最適な「ワンストップパートナー」として歩み続けています。
また、自社開発による先端的なリアルタイムOS群と各種製品の統合ソリューションを提供する「OSプラットフォームプロバイダー」としての活動にも力を入れています。

本社所在地: 東京都品川区西五反田2-25-2 飯嶋ビル
URL : https://www.aicp.co.jp/

■投資家の皆様へ
本プレスリリースは、ユビキタス社の定性的な業務進捗をお知らせするためのものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。当社業績・経営指標の進捗・予想に関しては、取引所開示情報である、決算短信などをご参照ください。

【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】
■株式会社ユビキタス コネクティビティ事業部
担当 : 田中
TEL : 03-5908-3451
E-Mail: sales_info@ubiquitous.co.jp

■株式会社エーアイコーポレーション 組み込みテスト事業部
担当 : 藤江
TEL : 03-3493-7981
Webからのお問い合わせ: https://www.aicp.co.jp/contact/contact.shtml

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