CodeFestが持つ意味

「コードも書かない人」の件で小飼さんからトラックバック。いつものことなのだが、小飼さんのblogって内容そのものについてはほぼ同意できることが多かったりするんだよな。ただ、私はmomokuri氏が小飼氏もめんどいことと書いている「金とか広報とか政治とか」という面においてオープンソース産業に果たしている功績を知っているし、話の出どころ的にも一般的ではなく、ある程度特定された事象についてのことから出てきた発言であることも推測できていた。ということで受け取り方がかなり違ったのではないかな。確かに何も予備知識なしで知らない人が書いてたら、全く正反対に感じそうである。

CodeFestについてはあまりおかしな誤解を持たれたくないので書くが、前回のCodeFestは日中韓そしてASEAN諸国の連携プロジェクトで行われているAsia OSSの第五回目にあたる北京会議の中で行われた。Asia-OSSは日本では経産省や日本OSS推進フォーラムが主導していることからも分かるように役人と企業幹部が並ぶお堅い

プロジェクトであるが、初の中国側がホストとなった北京会議はさらに役人の色が濃い会議となっていたらしい。だが、その一貫としてCodeFestを開催されたことには素直に驚いた。IIIMFあたりで名が知れているRoger Soと彼の所属会社であるSunWah Linuxが政治力を発揮してくれたおかげだが、Asia各国を代表してくる参加者と同じ場に(中国から見て)国外からを含めたハッカーが集まってCodeFestを行ったということは、ハッカー達の交流と切瑳琢磨以外にも意味があったと私は思う。

これを日本でも行うということで今回のネタの起源に戻るわけだが、今回のCodeFest日本2005の開催に尽力したg新部氏は「コードの世界に引きこもって」きただけの人ではなく、日本政府のオープンソース施策に対して直接的な働きかけを行ってきた人物でもある。私も彼の尽力により、まだ政府レベルで何の動きもないころに経産省の幹部に意見する機会を作ってもらったこともある。その彼がハッカーがハックで語り合うことも重要ということを認識し、今回の開催になるわけだが、これがギークを甘やかすこととはとても思えない。

で、私については小飼さんからはギークを甘やかすスーツ(もしくは搾取するスーツ)とでも認定されているのかなとも思うが、別にそれでもいいかな。自分がギークかスーツかなんてのはこだわりはないし、Tシャツを作るといいかなと思ったのは事実だ。ThinkGeekの連中に話したら作りたいって言うかもねぇとか思ったしね。多分、買いたいと思う人は結構いるだろう。「○○も書けない人に言われたくない」でシリーズ化ということでね。あ、期待はしないように…。