Jakarta EEへの移行が進む、クラウドネイティブフレームワークとしての利用増

 Jakarta EEプロジェクトは9月13日、Jakarta EE開発者の動向を調べる年次調査「2021 Jakarta EE Developer Survey Report」を発表した。48%がJakarta EEへ移行済み、または今後2年以内に移行予定と回答するなど、移行が進みつつあることがわかった。

 

Jakarta EEは、米Sun Microsystemsで誕生したサーバーサイドJavaフレームワークのJava EE(Java 2 Enterprise Edition)を起源とするもので、Sunを買収した米Oracleが2017年にEclipse Foundationにプロジェクトを移管し、Jakarta EEとして再出発を切った。 Javaエコシステムの参画者が企業開発者コミュニティの要件、優先課題、認識などを理解する目的で行なった。調査期間は2021年4月から5月末で、約940人の開発者が参加した。

 受け入れについて、Java EE 8/Jakarta EE 8/Jakarta EE9の受け入れは75%に達しているという。2020年12月に出荷されたJakarta EE 9の使用は9%増加していることがわかった。また、Jakarta EE 9を公開した後にクラウドネイティブフレームワークとしての利用が増え、47%がこの目的で使用していると回答した。なお、これはSpring/SPring Bootの60%に続く2番目となる。回答者の48%がすでにJakarta EEに移行済み、もしくは今後6〜24ヶ月中に移行すると述べているという。

 クラウドでJavaシステムを実装するアプローチとして、最も多かったのはマイクロサービス(43%)、続いてハイブリッド(29%)、モノリシック(18%)。マイクロサービスは2020年の39%から4ポイントの伸びとなったほか、ハイブリッドの伸びがモノリシックを上回ったという。クラウドネイティブテクノロジーで重要な技術について尋ねたところ、「Docker」(78%)、「Kubernetes」(75%)、「Jakarta EE」(58%)の順となった。Javaのバージョンでは、2018年公開のLTS版「Java 11」が、2020年の28%から2021年には58%と増加した。Jakarta EEコミュニティの優先事項を聞いたところ、トップに挙がったのは「Kubernetesとのネイティブな統合」、続いて「マイクロサービスのサポート改善」「イノベーションの速度改善」となった。

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