Mozilla、オープンソース支援プログラム「MOSS」で第3四半期に30万ドルを寄贈

 Mozillaは10月3日、オープンソースプロジェクトを支援するMOSS(Mozilla Open Source Support)プログラムの下で第3四半期(2016年7月~9月)に4プロジェクトに30万ドルを授与したと発表した。

 第3四半期は、配管を意味する「plumbing」プロジェクトとして、目立たないが基礎的な活動4つを選んだ。MOSSでは対象になりうるソフトウェアをいくつかの「Track」として分類しているが、今回授与されたプロジェクトのうち3つは「Track 1」(Mozillaがすでに利用・実装しているプロジェクト)という分類の中の「土台技術(Foundation Technology)」に属するもので、1つは「Track 2」(Mozillaのミッションに沿う)に分類される「ミッションパートナー(Mission Partners)」に属するものとなる。

 土台技術として選ばれたのは、データの視覚化により意思決定の効率化を図る「Redash」(10万ドル)、Webベースのソースコードレビュー「Review Board」(5万ドル)、ISC DHCPの後継「Kea」(10万ドル)。

 また、ミッションパートナーでは数学的なマークアップを音声に変換する「Speech Rule Engine」に5万6000ドルを授与した。

 これに加えて、「Track 3」の「セキュアオープンソース(Secure Open Source)」で、「dnsmasq」と「zlib」の2つのプロジェクトのソースコード監査を行ったことも発表した。dnsmasqはDNSとDHCPプロトコル向けの組み込みサーバーでメインストリームのLinuxディストリビューションをはじめ、Android、OpenStack、openWRTなどで利用されているという。コード監査の結果、見つかった問題はわずか4件だったという。

 Mozillaでは2016年11月末まで土台技術とミッションパートナーを募集する。

Mozilla Open Source Support(MOSS)
https://wiki.mozilla.org/MOSS