クロスプラットフォームのウィジェットツールキット「wxWidgets 3.0」が登場

 クロスプラットフォームのGUIライブラリ「wxWidgets」開発チームは11月11日、メジャーアップデート版となる「wxWidgets 3.0」をリリースした。15年ぶりのメジャーアップデートで、「wxWebView」など多数の機能が加わっている。

 wxWidgetsはC++で実装されたクロスプラットフォームのGUIツールキット。GUIの実装には各プラットフォームのネイティブAPIを利用しているため、各プラットフォームごとにネイティブな外観を持つアプリケーションを作成できる。対応プラットフォームはWindows、Mac OS X、Linux、UNIXなど。モバイルにも対応し、iPhoneや組み込みGTK+などもサポートする。Python、Perl、Rubyなど多数の言語向けバインディングも用意する。

 wxWidgets 3.0は2008年にリリースされたバージョン2.8に続く安定版。メジャーリリースとしては1998年以来となった。wxGTK向けにGTK+3ツールキットのサポートが加わったほか、Unicodeサポートも改善しより容易に利用できるようになったという。Apple CocoaのポートとなるwxOSX/Cocoaも加わった。

 新コンポーネントしてWebエンジンラッパー「wxWebView」が実装された。これによりネイティブプラットフォームのWebブラウザエンジンをwxWidgets経由で利用できるという。そのほか、プロパティグリッドやリボンなどを提供するコンポーネントも加わっている。デバッグ機能なども強化された。

 wxWidgetsはプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

wxWidgets
http://www.wxwidgets.org/