2007年国内IT市場規模は12兆3050億円、過去5年間で最高に IDC Japan調査

 IDC Japan(本社:東京都千代田区)が2007年12月6日に発表した同年の国内IT市場規模予測は、前年比2.5%増の12兆3050億円で、過去5年間で最高になる見込みという。積極的な事業展開をとる企業や、2008年度から導入される「日本版SOX法」への対応でIT投資が増加したためとしている。

 上半期の調査結果に基づいて、国内IT投資規模予測と産業分野別のIT投資動向を集計した。業績好調な企業が積極的な事業展開から攻めのIT投資を行っているほか、上場企業と連結子会社に内部統制の強化を求める金融商品取引法の一部規定(日本版SOX法)に向けて内部統制整備のためのIT投資が増加したのが要因。同規定は2008年4月以後に開始する事業年度に適用される。

 産業分野別にみると、金融(前年比3.8%増)、サービス(同3.2%増)、製造(同2.7%増)、流通(同2.7%増)、通信/メディア(同2.7%増)などの産業が好調で、IT市場をけん引しているという。

 また、2008年は2.0%増の12兆5560億円と予測。内部統制強化やコンプライアンス対策のほか、個人情報保護法や環境法制、製品安全法制、会計コンバージェンスなどが、積極的な事業展開とともに、継続してIT投資を押し上げるとみている。さらに、2006年~2011年の年間平均成長率(CAGR)は1.8%で、2011年13兆1392億円まで成長する見込み。【鴨沢 浅葱/Infostand】

IDC Japan
http://www.idcjapan.co.jp/