BEA、企業向けWeb 2.0ツール・スイートをリリース――企業ITインフラとWeb 2.0技術の“懸け橋”として機能

 米国BEA Systemsは7月16日、Web 2.0技術を取り入れたAquaLogicブランドのツール・スイート製品をリリースした。同スイートは、企業のディベロッパーやIT業務担当者、エンドユーザーに対し、タギングやアドバンスト・サーチ、マッシュアップ、ウィジェットなどの機能を提供する。

 BEAの製品マーケティング担当ディレクター、アジャイ・ガンディー氏は、Web 2.0ツールを社内のコラボレーションなどに活用したいという顧客への回答が同スイートだと強調する。

 「一般消費者向けのWeb 2.0ツールを会社でも使いたいというビジネス・ユーザーの声が数多く寄せられている。しかし、消費者向けツールと、企業が従業員に提供したいと考えているツールとでは若干の違いがあり、同スイートではその辺りを考慮した」(ガンディー氏)

 Web 2.0技術には、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)やマッシュアップなどがある。こうした技術を、エンタープライズ・アプリケーションのサイロ化を打破する手段として期待する向きも多い。

 BEAの新しいスイート製品を使えば、セキュリティ技術やポータル・サービス、SOA(サービス指向アーキテクチャ)などの既存ITインフラストラクチャとWeb 2.0技術とを容易に接続できると、ガンディー氏は語った。

 同スイートに含まれる「AquaLogic Pages」は、コラボレーションとデータ共有を可能にする単純なWebアプリケーションの開発を支援するツールだ。このツールを使えば、RSSフィードなどの外部Webデータ・ソースを持つCRM(顧客関係管理)システムからデータをドラッグ&ドロップして企業向けのマッシュアップを構築することができる。

 一方、「AquaLogic Pathways」は、ソーシャル・ブックマークの考え方とタギング技術を結び付ける製品だ。このツールにより、エンドユーザーが社内のコンテンツにタグやブックマークを付けておき、社内における自分の職務に基づいてコンテンツを検索することができるという。そのため、このツールを使ってコンテンツ検索を行った場合、技術者が受け取る検索結果とマーケティング担当者が受け取る結果が異なることもある。

 また「AquaLogic Ensemble」は、ディベロッパーやIT部門のスタッフが企業向けのマッシュアップ・アプリケーションを作成、管理できるよう支援するツールであり、プロビジョニングと行動追跡機能を提供する。

(ヘザー・ヘイブンステイン/Computerworld オンライン米国版)

米国BEA Systems
http://www.bea.com/

提供:Computerworld.jp