日立、業務プロセスの迅速なシステム化に向け「Cosminexus」を大幅強化――SOA化のリファレンス・アーキテクチャと適用ガイドを提供
今回の最大の強化点は、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づいて、業務プロセスを迅速にシステム/サービス化するためのガイダンスとなる「リファレンス・アーキテクチャ」と、最適化のための「適用ガイド」を新たに提供したことにある。
リファレンス・アーキテクチャによって各種のシステム・パターンを定義し、適用ガイドによってシステム・パターンの組み合せ方や基盤製品の使い方を規定することで、多様な業務アプリケーションが混在する既存のシステムを「インタフェース」「プロセス」「情報」の3階層に容易に再編・統合することができる。
今回の強化では、システムの全体最適を支援する新製品や新機能が数多く提供されている。バッチ業務を効率化する「uCosminexus Batch Job Execution Server」(今年11月提供予定)もその1つである。これにより、複雑なバッチ・プログラムのスケジュール実行やファイル操作を簡単な定義だけで実現できるようになる。
また、統合システム運用管理「JP1」のジョブ管理製品「JP1/Automatic Job Management System 2」との連携により、日次・月次などの自動運転や実行履歴の確認・保存、他システムとの連携が可能になった。
外部サービスをポータル上で統合するスマートナビゲーションも重要な機能の1つである。これにより、ユーザーが操作している業務と関連するサービス・メニューをワンタッチで表示でき、サービスとのデータ連動を自動化できる。同機能は、「uCosminexus Portal Framework」でサポートされている。
さらに、多様なアダプタ製品群を販売するアイウェイ・ソフトウェアとの協業により、ERPパッケージのSAP R/3やOracle EBSとの連携が実現されたほか、メインフレームとのプロセス統合パターンを拡張する「uCosminexus Service Adapter for Object Access」や、MQシステムとの連携を実現する「uCosminexus TP1 Gateway for Message Queue」など、基幹業務とのプロセス統合を実現する多様な製品が提供されている。
なお、今回の強化では、オンライン・トランザクション・モニタの「OpenTP1」、ノンストップデータベース「HiRDB」などの主要ミドルウェア関連製品も、Cosminexusブランドで体系化し提供されることになった。
(Computerworld.jp)
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