ソースネクスト、Web上で利用できる無料オフィスソフト、β版の提供を開始
ThinkFree社の無料オンラインオフィスソフト「ThinkFree Online」日本語化したもの。専用のソフトをインストールすることなく、Web上でワープロ、表計算、プレゼンテーション機能を利用することができる。なお、β版では一部英語表記が残っているが、正式版ではすべて日本語化する。
最大の特徴は「Microsoft Officeとの互換性が高い」(ThinkFreeのCEO ティージェイ・カン氏)点。Microsoft Word、Excel、PowerPointで作成したファイルが開けるほか、同形式での保存も可能。また、インターフェイスもマイクロソフトのオフィス製品と似ており、ユーザーは違和感なく操作ができるという。
Web上で利用するため、インターネットにつながったPCさえあれば、会社でも自宅でも利用できる。また、1GBのオンラインストレージも無料で付属するため、作成したファイルを、PCのHDDや、リムーバブルディスクばかりでなく、オンラインストレージにも保存することができる。
このほか、Web上に保存したファイルは、他ユーザーへ公開することも可能。例えば会社のプロジェクトや学校のサークルなど、特定のメンバーのみ公開することもできる。
Officeプロジェクトの小嶋智彰プロジェクトリーダーは、「今後、オフラインでも利用できる機能や、オフラインで作成したデータをWeb上に保存したデータと同期する機能、オンラインストレージの追加容量などを有料オプションとして提供していく。またパッケージ版の販売も検討している」と今後の展開について説明した。また、収益面については、「広告収益を考えているが、現段階では詳細は未定。まずはユーザーを獲得することを目標にしている」と話した。
●ダウンロード販売も強化、1クリック・インストールサービスを9月から
また会見では、07年9月よりサービスを開始する「1クリック・ダウンストール」もあわせて発表した。新サービスは、同社の直販サイト「ソースネクストeSHOP」で提供する。
1クリックでPCソフトのダウンロード、解凍、インストーラーの起動まで自動で行うツールで、現在、同社製のソフトに搭載している「自動インストール」機能と組み合わせれば、1クリックでダウンロードからインストールまで一気に完了する。
新サービスの開発、提供について、松田社長は「ダウンロード販売は、いつでも購入できる、すぐに使える、商品の送料がかからない、などのメリットがあるが、PCソフトのダウンロード販売は、音楽コンテンツほど普及していない。これは、ソフトをダウンロード・インストールする手間が音楽コンテンツ以上にかかるからだ」と説明。インストール作業を簡単にすることで、ダウンロード販売による売り上げを伸ばしたい考えだ。
同社は現在、約460タイトルのPCソフトを保有しているが、サービス開始の9月には200タイトルを「1クリック・ダウンストール」で購入できるようにする。また、08年3月までに「1クリック・ダウンストール」対応ソフトを1000タイトル揃えられるよう、保有タイトルの拡充を図る。
●年間更新料無料のZEROシリーズの第2弾、「携快電話ZERO」が登場
さらに同日、セキュリティソフト「ウイルスセキュリティZERO」に続く年間更新料無料の「ZERO」シリーズ第2弾として、「携快電話ZERO」を6月29日に発売することも明らかにした。
「携快電話」は、PCに携帯電話端末内のデータをバックアップしたり、PCで編集したデータを端末に書き戻したりできる携帯電話データの編集ソフト。これまで、携帯電話の新端末や、新機能に対応するため、半年から1年ごとにバージョンアップを重ねており、ユーザーは新端末に買い換えるたびに「携快電話」のバージョンアップ版を購入する必要があった。
「携快電話ZERO」は、新端末や新機能対応のバージョンアップが無料で行えるほか、一度購入すれば対応するOSの公式サポートが終了まで継続して使用できる。また、PCを買い換えた時やOSを乗り換えた時も引き継いで使用できる。
価格は「携快電話ZERO FOMA/Softbank 3G用」が3970円、「携快電話ZERO 全キャリア用」が4980円。対応OSはWindows Vista、XP、2000。
ソースネクスト=http://www.sourcenext.com/
「ThinkFree てがるオフィス」=http://www.thinkfree.co.jp/
提供:BCN