Google AppsのGmailサービス、3月だけで3回も障害が発生──長時間にわたってアクセス不能の状態に

 米国Googleが提供しているホスティング型アプリケーション・スイート「Google Apps」のGmailサービスで、3月だけで少なくとも3回、障害が発生した。長時間にわたってアクセス不能が続いたケースもあり、同社はGoogle Apps Premier Editionユーザーの契約期間を延長する措置をとっている。

 Google AppsのようなSaaS(Software as a Service)と呼ばれるサービス・モデルは、ユーザーが自身のサーバとPCでソフトウェアを保守するアプローチに取って代わる新しいビジネス・モデルとして注目を集めている。だが、Gmailサービスで発生した今回の障害により、影響が広範に及ぶというSaaSモデルの弱点があらためて浮き彫りになった。

 Googleの広報担当者によると、Google AppsのGmailサービスに障害が発生したのは、いちばん最近では3月27日の午前中(東部標準時)だ。この障害は同日の夜になっても解消されず、 Google Apps以外の通常のGmailユーザーにも影響が及んだという。

 Google Appsのディスカッション・フォーラムのスレッドによると、27日の午前10時ごろから、Google AppsのGmailサービスにアクセスできないとの報告が届き始めている。その後、午後1時10分前後に「現在、担当者が調査中です」とのコメントがGoogle幹部により出され、さらに午後4時近くに「まだ問題は解消されていません」とのコメントが追加されている。

 Google AppsのGmailサービスでは、同様の障害が3月12日にも発生しており、その際には少なくとも2時間は問題が続いた。

 また、同サービスは3月1日にも機能が停止し、一部のユーザーは午後1時30分ごろからアクセスできない状態となった。このときは、問題発生から8時間以上経過してから、Googleにより「問題は解消されました」とのコメントが出されている。

 以上3件の障害で影響を受けたGoogle Appsユーザーがどれくらいだったのかは確認されていない。だが、その中には、同スイートのPremier Editionを有償で利用しているユーザーもいたと思われる。

 Google Apps Premier EditionのGmailサービスでは、99%の稼働率が保証されている。グーグルは3月1日の障害を受けて、Premier Editionの顧客に対し契約期間を15日間延長することを決定している。

(ホワン・カルロス・ペレス/IDG News Service マイアミ支局)

米国Google
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提供:Computerworld.jp