SCO GroupからTorvaldsへの回答

SCO GroupのCEOであるDarl McBrideが「LinuxにはSCOのコードが100万行も含まれている」と主張したことについて、昨日NewsForge編集部がLinus Torvaldsにコメントを求めたところ、Torvaldsは「彼は嘘をついている」(日本語記事)と述べた。今朝は、このTorvaldsのコメントに対するSCO Group広報部長Blake Stowellの回答を紹介する。

Stowellは昨晩、Newsforge編集部に電子メールで次のように語った。

はっきりさせておくが、我々がラスベガスで問題にしたのは、UNIXからLinuxにそっくりそのままコピーされたUnix System Vのコードである。このコードは、IBMではない別のUNIXライセンス取得者によって寄付されたものだ。これを発表したのは、IBMを訴えるためではなく、Linuxには問題があるということを指摘するためである。LinusがDarl McBrideの主張や発表された内容に対して彼なりの意見を持つことはかまわない。だがいずれにしろ我々は、法廷に証拠を提出し、我々の権利がIBMによって――問題のコードの提供元となった別のUNIXライセンス取得者によってではなく――侵害されたということを陪審員に納得させなければならないだろう。それはまた別の問題である。

我々はUNIX System Vのソースコードを保有する企業として、このコードを識別する十分な能力を備えていると考える。

SCO自身は「十分な能力を備えている」と思っているようだが、オープンソースコミュニティはそうは思っていない。

今朝、Eric S. Raymondはこの最後の文について、「『能力がある』という彼らの主張は、彼ら自身のとんでもない間違いによって既に否定されている」と語った。Raymondは彼独自の分析をWebに掲載している。

Linus Torvaldsは、昨日行われたeWeekのメールインタビューの中で、コードの出所に関するSCOの主張について次のように語っている。「すべての共有コードの起源はBSDまたは『古代Unix』であるというオープンソースコミュニティの主張に対抗するために、[SCOは、]それは彼らが明確な所有権を持つ『近代System V』のコードであるという主張を繰り返してきた。それに反する証拠が大量にあるにもかかわらず、この主張は30年間も続いている。」

関連ニュースとして、Linux Journalの発行人であるPhil Hughesは、やはり今週のラスベガスのSCOForum ConferenceでMcBrideが行った、「SCOはライセンスの販売促進のためにLinux用のSCOライセンスを持たないLinuxユーザを訴えることを検討している」という発言に反発している。彼はSCOへの公開書簡の中で、彼の会社がLinuxユーザであることを認め、訴えるなら訴えてみろと挑発している。

Joe Barr──テクノロジに関する著作活動を10年間、Linux関係の 著作活動をほぼ5年続けている。彼の著作物は、『IBM Personal Systems Journal』、「LinuxGazette」、『LinuxWorld』、「Newsforge」、 「phrack」、「SecurityFocus」、VARLinux.orgで読むことができる。彼はまた、Linux Liberation Armyの公式ニュースレターThe Dweebspeak Primerの創設者でもある。